古井の天狗山は、今から90年ほど前に、教祖の戸田よき氏が各地の霊山で難行苦行の末、この地に荒離教(あらなぎきょう)と称する神派を開いたのが始まりである。祭神は、主斎神荒薙大神(おおかみ)、御嶽大神、白姫明神をはじめ最上稲荷、子育地蔵、観音様をお祀りしている。特に神出鬼没、変幻自在な天狗を大神の使いとしているため、境内の各所には数多くの天狗の像が置かれている。なかでも境内の西端には、辺りを見下ろすかのように高さ12mの大天狗がそびえ立っている。その大きさはビルの3〜4階にも匹敵し、日本一の大天狗として有名である。
神殿の壁一面に数多くの天狗面が飾られている。この面は「祈願成就の返納面と奉納面」といい、「返納面」は、お面を受けて持ち帰り、自宅や事業所、店などに祀り、願い事成就したあかつきに、お礼詣りの折に返納するのである。また奉納面は、祈願成就の御礼として大きなお面を奉納されたものである。
ここからは御嶽山をはじめ飛騨木曽川国定公園に指定されている河川美を中心とした雄大な光景が広がり、絶景を展望することができるビューポイントとして大天狗とともに人気があり、観光バスツアーの一行が立ち寄るほどである。
(写真:「古井の天狗山・大天狗」岐阜県美濃加茂市森山町3-5-57)
(「三州の河の住人」皆月 斜 山口敏太郎事務所)
参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」
http://blog.goo.ne.jp/youkaiou