そんな折、イルミネーションが街を飾り、各地でショーやアトラクションが行われています。なかには、人工雪を使った降雪イベントもあるそうです。週末にかけては、さらに多くのイベントが予定されています。
いっぽうで、長引く不況や雇用情勢の影響で、クリスマスを家の中で過ごす「イエナカ」傾向もあるといわれています。聖夜を家庭で過ごす代わりに、普段よりもぜいたくをしたいという思いの現れでしょうか、デパートなどでは、少し高めの食材やお酒、プレゼント用のアクセサリーなどが、売上を伸ばしているそうです。
また、クリスマスに向けて、商店街や一般家庭などでは、入り口や玄関を飾ったり、窓にトナカイの人形をぶら下げたりと、ちょっとした工夫が見受けられるようになっています。見物者を集めるほどのものではないのかもしれませんが、街を飾りたいというささやかな気持ちが、たまたまそれを目にした人の心を暖かくしてくれます。
商店街や一般家庭に加え、駅前にも趣向を凝らしたイルミネーションが飾られるようになりました。今回は、都内にある駅前イルミネーションを紹介したいと思います。
【京浜急行品川駅前】
駅前広場はないのですが、道路を挟んだ向かい側にある大きな建物の壁一面に、プレゼントが入った袋をかついだサンタクロースのイルミネーションが見えました。また、飲食店街へ向かう場所には、シルバーでアレンジしたツリーが飾られていました。
【JR新宿駅前】
歌舞伎町方面へ向かう東口には、街路樹に青や紫の細かな電球が取り付けられていました。繁華街ということで、フェンスや生け垣も飾られ、人目を引いていました。
【JR有楽町駅前】
複合施設の中庭でしょうか、ビルの谷間が鮮やかに飾られています。ちょうどイベントの開演前のようで、携帯電話やデジタルカメラで記念撮影をする人の姿が多く見受けられました。
【地下鉄日比谷駅出口周辺】
オフィスや官庁街ですが、日比谷公園内の道路脇に、ピンクや白の大きな天球が付いたツリーが飾られていました。
【JR東京駅前】
丸の内方面の出口から歩くと、並木が飾られていました。オフィス街を飾るイルミネーションということで、シックで上品な印象があります。
【JR蒲田駅前】
渋い所では、蒲田駅前があります。両方面の出口にある駅前広場の木が、それぞれ、赤と青を基調にして飾られていました。蒲田は住宅街があり、蒲田駅を使って通勤に出て、蒲田駅で降りて自宅へ帰る人が多いです。そんな駅にあるイルミネーションは、一日の仕事を終え、家路につくときに見上げられます。
これからクリスマスへ向けて、普段使っている駅や道、それに、ちょっとした場所にも、彩りが生まれるかもしれません。それを見つけた時の心の暖かさが、街をいっそう明るくするのではないでしょうか。(竹内みちまろ)