新ベルトを手に“真王者”が次期タイトル戦を見定めた。
この日、バーナードとのタッグでIWGPヘビー級タッグ王者の真壁刀義&矢野通と対戦した中邑。初防衛戦となったチャンピオンチームを10分過ぎまで圧倒するも、イスやチェーン攻撃など、度重なるラフファイトにイライラさせられた。
終盤には完全にペースを乱される。真壁のチェーンラリアートを鮮やかな飛びつき腕十字固めで返し、タップを奪いかけたが、その際にレフェリーが巻き添えになり、決着付かず。最後は再三のラフファイトにカッとなって自ら暴発。真壁のチェーンを強奪して、逆にチェーンで首絞め。これにより反則裁定で試合はよもやのノーコンテストとなってしまった。
踏んだり蹴ったりのタッグタイトル戦で2冠獲りこそならなかった中邑だが、決してヘビー級完全制圧を逃したことを引きずってはいない。モチベーションはすこぶる高いようで、この日贈呈された4代目ベルトを手に「このベルトに血、汗、涙、そして心を刻んで新しいIWGPの歴史を築く」と誓約。さらにベルトにGPS搭載プランが持ち上がっていることにも「面白い。それならGPSを動かすバッテリーとしてソーラーパネルをつけないと」と目を輝かせた。
30日の後楽園ホール大会では、この日開幕した「ニュージャパンカップ(NJC)」の覇者と防衛戦が待っている。否が応でも注視せざるを得ないNJCには「いまの状況ならバーナードがオッズ1.5倍くらいのダントツ◎。対抗は棚橋でしょう」とした上で「今年のトーナメントには永田(裕志)選手がいない。それで2人が勝ち上がって来ると思う」と分析した。
「誰が来ようと次もオレが勝って前に進む」と中邑。果たして今年のNJC覇者が真時代を脅かすのか、春のG1開幕で再びセルリアンブルーのマットが熱を帯びてきた。