このケースとは逆に、一般人の兄が妹のオタクっぷりに驚愕する、というのが、今期最も注目を集めているアニメ『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』のストーリーだ。
しかもその妹が成績優秀で、ファッション雑誌のモデルとして活躍するほどの美人で、友達も多いリア充という、とてもオタクとは思えない属性の持ち主、というのが『俺妹』の面白いところだと言える。
◆「共感」だけでなく「憧れ」が大事な、オタクを題材とした作品
主人公や主要登場人物がオタクな作品は、主な購買層であるオタクの共感を集めやすいが、それ以上に「こんなオタクライフを送ってみたい!」という「憧れ」を抱かせることが重要だろう。
例えばオタクが主人公の作品の中で最も人気を集め、次号の『月刊アフタヌーン』から続編が連載される漫画『げんしけん』は、大学のオタクサークルを舞台にした人間ドラマだ。
主人公・笹原は何の変哲も無い普通のオタク男子だが、サークル仲間として登場する「共感」しやすい男の先輩や同級生のほかにも、同級生の一般人美女、コスプレイヤー巨乳美女、後輩のツンデレ漫画描き腐女子など、魅力的な女性キャラクターが登場する。
彼女たちのようなリアル女性と恋愛してみたい、と夢想したオタク男性読者は多かったはずだ。『俺妹』第一話放送後、桐乃に対するネットの反応は好評だったが、まだヒロインは主人公の妹・桐乃しか出ていない。第二話以降に登場するメインキャラクターがどれだけ魅力的か、という点に期待したいところだ。(小山内)
【参照】非モテタイムズ
http://himo2.jp/