キャバ嬢の年齢に関しても、少しだけ触れさせて頂きますね。銀座などのクラブやスナックでは、30代40代のホステスさんが活躍していることも珍しくはありません。ですがキャバクラの場合は、働いている女の子たちは20代ばかり。尚、女性向けの高収入求人サイトなどには、「18歳以上」としか書かれていないことがほとんどです。「18歳以上なら何歳でも可なのだろう!」ということになりますが、実際には働いているキャバ嬢さんたちは20代が中心。因みに、お客様に対して、少しだけサバを読むこともあります。ですが、そこを「本当は何歳なの?」と勘繰るのは無粋というもの。営業年齢ということで、大目に見てあげてくださいね。もちろん、実年齢を公開しているキャバ嬢さんも存在します。
さて、話を舞(まい)に戻しましょう。美人ではなく、若くもなかった彼女ですが、指名成績は常にベスト3に入っていました。彼女を指名する客層は、他のキャバ嬢のように若い男の子が舞(まい)を指名することはなく、40代50代の男性が中心です。そのお客様の中に、舞(まい)の転機となる話を持ち込んだ男性がいました。「キャバ嬢という雇われの身ではなく、自分の店を出してみないか?」とのこと。
自分の店を出すというのは、舞(まい)にとっても最終的な夢でした。そのために、これまで稼いだお金をコツコツと貯金していましたが、自分の店を持つというのは、想像以上にお金がかかるものです。彼女自身の貯金では、まだまだ足りない状況でした。
舞(まい)は、指名客の援助を得て、数か月後に自分の店をオープンさせることとなります。今までの指名客たちも、舞(まい)にあわせて新しい店に通うようになりました。元に勤めていたキャバクラは、大幅に客入りが減ることになりましたが、これまでの彼女の貢献度を認めていたので、舞(まい)を恨みに思うようなこともなく、快く送り出してくれたといいます。
こうして、自らの夢を叶えた舞(まい)ですが、もう1人夢を叶えた人物がいます。それこそが、舞(まい)を援助した男性客です。彼は、自分がひいきにしているキャバ嬢に、店を持たせてあげるというのが夢だったというのです。自分自身が起業したい、独立したいなどの夢を持っている男性は多いかと思いますが、キャバ嬢に店を持たせたいという夢はかなりレアですね。
キャバクラ通いをしているオトコとしては、一度でいいから「自分の店を出してみないか?」というセリフを言ってみたいものですが、こればっかりは先立つものが伴わないと、大口をたたくわけにもいかないところですね。(キャバクラ研究家:菊池美佳子)