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キャバ嬢列伝 〜マンガ家になりたかった彼女〜

 現代社会の縮図とも言える、お水の世界に生きる女性達の生き様から、教訓やアドバイスを読み解くキャバ嬢列伝。5回目はある店に勤める彼女の話。

 都内でもかなり大きな繁華街にあるキャバクラに務める彼女。明るい色に染めた髪を大きく盛り、派手なギャルメイクにドレスと、ギャル雑誌『小悪魔ageha』に出てきそうな典型的な姿の彼女には、意外な一面があった。なんと、かなりのオタクで漫画家を目指していたと言うのである。

 差し出した手帳のページにさらさらとイラストを書き付けながら彼女が語った所に寄ると、年の近い兄が持っていたマンガのお陰でマンガにはまり、高校の頃は見た目もギャルっぽかったのだが「中身は完璧なオタク」だったという。ギャル系の友人がいたため表には出さなかったが、携帯やパソコンでのサイトを通じて知り合ったオタク友達と交流を深め、次第に漫画家になる夢を募らせていったのだという。

 「でも、上には上がいるしー、(出版社に)持ち込みもしたけどあまり良いって言ってもらえなくてー」

 周りのギャル友にはオタクで漫画家になりたい事も言えず、しかし夢は捨てきれず悩む事もあったのだという。そんなある日、ギャル友の勧めでキャバクラに勤めてから彼女は変わった。キャバクラには仕事が終わってからやって来るサラリーマンが多い。彼女がそんなお客さんと話をしている時に、話の流れから何気なくイラストを披露した所、これが大変好評になった。悩みながらも夢を捨てきれず、秘かに漫画を書き続けていた彼女の腕は上達しており、彼女の腕を見込んだ客からイラストの仕事を頼まれるようになったのだとか。

 今、彼女は少ないながらもイラストカットや数ページのマンガを雑誌に連載するなど、夢を少しずつ形にしていっている。ちなみに彼女が本当に描きたいマンガは、週刊誌などに連載されている王道の少年マンガだそうだ。

 お客から受ける絵の仕事にも、接客にも手を抜かず、日々勉強だと語る彼女。ひょっとしたら、いつかは彼女の描いたマンガが大手の雑誌でお目見えする日も近いのかも知れない。

(和田大輔/山口敏太郎事務所)

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