まずは、琵琶湖の真ん中に浮かぶ、竹生島(ちくぶしま)をご存知だろうか。神話の神々のいさかいから、切り落された神の首が島になったという伝承のある無人島である。
いっぽうで、天照大神が、聖武天皇の夢枕に現れ、弁才天の聖地だと伝えたとも云われ、年間10万人以上の観光客が船で訪れ、帰りの船までの2時間の滞在を楽しんでいる。
京都府に無人島があるのはご存知だろうか。
といっても、日本海側の舞鶴湾に浮かぶ島で、その名を、戸島という。07年までは、京都府が設営するキャンプ場が夏の間だけオープンしていたが、利用者減により、スズメバチとイノシシの厖大な繁殖を許してしまい、渡航禁止となった。
愛媛県に、その名も、怪島(けしま)あり。瀬戸内海の斎灘にある瀬戸内海国立公園の一部の島で、海岸からは北に1.5kmほどだが、かつて海賊が根城にしていた史実を持つため、人々から恐れられそのアヤしい名がついた。
現在では、カレイのパラダイスとして、釣り客に人気の島だという。
宝島、という名の島は実在する。
鹿児島県の南方海上、屋久島と奄美大島の間に位置する、最南端の有人島。スコットランドの海賊・キャプテンキッドの奪った財宝のうちの数億円ぶんが日本にも眠る島、という伝説で有名な島である。
隆起したサンゴ礁で出来た同島は、ハート型。週2回の定期便しかない文字通りの絶海の孤島だが、常に冒険心旺盛な観光客の注目を集めている。
最後に紹介するのは、年3回だけ姿を現し、年1回しか観光客が上陸出来ないという、幻の島、八重千潮。宮古島の北、船で30分の位置にあるが、千潮とは、サンゴ礁で出来た浅瀬を意味し、それが8つ集まっている、という島である。
毎年4月上旬にツアーが組まれており、今年は残念ながら既に始まってしまったそうだ。
よくよく危険に対する備えだけは忘れずに、これからの季節、これらの神秘の島々に観光して、敬虔な気持ちになってみるのも一興であろう。