報道によると、常盤山親方は7日に応じた取材の中で「稽古を見ていても一番も相撲を取る稽古をしていなかった。治療終わりの昨日の夜に『今場所は相撲取れないだろ』と言ったら、貴景勝が『はい、そうですね』と言った」と説明。ここまでの状態を判断した親方が休場を打診したところ、貴景勝が受け入れたため決定に至ったという。
貴景勝は3月場所3日目・正代戦で左膝を痛めると、7日目に「左膝内側半月板損傷」との診断書を提出し途中休場。5月場所は、場所前の調整中に右膝を痛めるも「8勝7敗」で何とかカド番を脱出した。しかし、けがを押した代償は大きかったのか、7月場所に向けての稽古ではここまで一度も相撲を取れていないことが6日に伝えられていた。
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常盤山親方が明かした経緯を受け、ネット上には「貴景勝がすんなり休場了承したってマジかよ」、「我慢強い貴景勝が無理もせずに休むってことは相当な重傷なのでは」、「1場所休んでも治らないレベルに達してそう」、「大関の座はおろかキャリアも危うい事態になってないか」といった心配の声が相次いでいる。
「現在26歳の貴景勝は2019年5月場所から大関に在位(陥落・特例復帰が1度ずつ)していますが、常盤山親方が『あまり痛い、かゆいと言わない』と評するほど我慢強く責任感もある力士。先の5月場所でも両膝故障を抱える中13日目に勝ち越しを決めながら、残り2日間も休場せず最後まで土俵に上がりました。その貴景勝が出場意欲をほとんど見せずに休場を受け入れたことから、両膝の状態が相当重いのではと不安を募らせているファンは少なくないようです。貴景勝は下から突き上げるような突き押しを武器としていますが、両膝故障の影響で下半身がうまく使えなくなると、持ち味を失い一気に番付を転がり落ちるという展開も否定できません」(相撲ライター)
常盤山親方は7日の取材の中で、途中出場の可能性についても「ないです。ない方が可能性が高いです」と明言したという。このまま全休なら再びカド番転落、9月場所は負け越しなら大関陥落という試練の場所になるが、今後の回復が順調に進むことを願うばかりだ。
文 / 柴田雅人