大関
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スポーツ 2023年07月09日 11時00分
7月場所最注目の“トリプル大関とり”、序盤5日で勝負決まる? 豊昇龍は苦戦濃厚、話題性も足かせか
9〜23日にかけて行われる大相撲7月場所。今場所最大の注目点が関脇の豊昇龍、大栄翔、若元春による“トリプル大関とり”だ。 大関昇進には“三役で直近3場所33勝以上”という目安が存在するが、豊昇龍、若元春は直近2場所21勝、大栄翔は22勝をマーク。7月場所は若元春・豊昇龍が12勝、大栄翔が11勝以上を挙げれば昇進目安クリアとなる状況だ。 過去に例がない3名同時昇進の実現を多くのファンから期待されている3力士。昇進を左右するポイントとしては、場所後半になると予想される直接対決の勝敗を挙げる声が多いが、その一方で勝負は序盤5日間で決まるという見方もある。 >>元大関・朝乃山、角界OBの動画で腰故障発覚?「三役復帰キツくなる」7月場所への不安要素に心配の声<< 角界で令和初の場所となった2019年5月場所から先場所までに、朝乃山(現平幕)、正代(現平幕)、照ノ富士(現横綱)、御嶽海(現平幕)、霧馬山の5名が大関とりに成功。朝乃山、正代は3場所32勝、御嶽海は33勝、霧馬山が34勝、そして照ノ富士が36勝と昇進前成績にはばらつきがあった。 ただ、この5名には「序盤5日間で1敗以下しか喫していない」という共通点がある。内訳は朝乃山(不戦勝1含む)、御嶽海が5戦全勝、正代、照ノ富士、御嶽海が「4勝1敗」となっており、さらに言うと初日に関しては全員が白星を収めている。 関脇は序盤5日間に小結~前頭3枚目付近と、格下ではあるが番付が近い力士と対戦が組まれることが多い。力量差が少ない力士たちを圧倒してスタートダッシュを切ることができれば、同格以上の相手とぶつかる中盤、後半戦へ自信、勢いがつくということだろう。逆につまずくようなら早く挽回しなければという焦りから動きが固くなり、その後も白星が伸び悩んでいくようだ。 実際、大関経験者の一人である二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)も、序盤5日間の戦いを昇進のポイントに挙げている。同親方は『スポニチアネックス』(スポーツニッポン新聞社/2023年7月5日付)の記事内で、「緊張感、そして土俵の感覚。慣れるまでに時間がかかります。力士として100場所以上経験している私でも引退するまで苦労しました」と本場所序盤は場内の雰囲気に適応することの難しさもあると説明。 その上で「初日、2日目とつまずいたら挽回するためには相当な労力を必要とします。逆に4勝1敗とか5連勝できれば、勢いがついて中盤以降がかなり楽に臨めます」と、序盤戦の成績は中盤戦以降の心身の状態を大きく左右すると指摘している。 7月場所で大関とりに挑む豊昇龍、大栄翔、若元春も序盤5日間は特に集中して臨みたいところだが、先場所は豊昇龍(不戦勝1含む)、大栄翔が「4勝1敗」、若元春が5戦全勝と全員が序盤戦をうまく乗り切っている。ただ、3月場所では大栄翔が5戦全勝の一方、若元春は3勝2敗、豊昇龍に至っては2勝3敗と負け越している。特に豊昇龍はかねて精神的に未熟な面があるとされているため、一度つまずくとイライラしてより勝てなくなる悪循環に陥ることは考えられる。 また、7月場所の3名には大関とりの話題性を見込んだ懸賞が多数つけられることも予想される。懸賞は力士にとって貴重な収入源であり、懸賞が多くかかった相手には目の色を変えて挑む力士も少なくないが、3名が“カネ”でモチベーションが上がった相手に苦しめられる展開も決してゼロではないだろう。 豊昇龍、大栄翔、若元春はそろって今回が初めての大関とり。チャンスを一発でモノにするのは誰なのか、それとも全員で大関の座をつかむのか。7月場所は土俵内外で熱い場所になりそうだ。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2023年07月07日 20時30分
大関・貴景勝、師匠が明かした休場経緯に「キャリア危うい」心配の声 両膝故障は致命傷レベルに深刻か
大相撲7月場所(愛知・ドルフィンズアリーナ)の初日を2日後に控えた7日、相撲協会に「両膝半月板損傷。約3週間の安静加療を要する見込み」との診断書を提出し同場所休場が決まったと伝えられた大関・貴景勝。師匠・常盤山親方(元小結・隆三杉)が休場の経緯を明かし物議を醸している。 報道によると、常盤山親方は7日に応じた取材の中で「稽古を見ていても一番も相撲を取る稽古をしていなかった。治療終わりの昨日の夜に『今場所は相撲取れないだろ』と言ったら、貴景勝が『はい、そうですね』と言った」と説明。ここまでの状態を判断した親方が休場を打診したところ、貴景勝が受け入れたため決定に至ったという。 貴景勝は3月場所3日目・正代戦で左膝を痛めると、7日目に「左膝内側半月板損傷」との診断書を提出し途中休場。5月場所は、場所前の調整中に右膝を痛めるも「8勝7敗」で何とかカド番を脱出した。しかし、けがを押した代償は大きかったのか、7月場所に向けての稽古ではここまで一度も相撲を取れていないことが6日に伝えられていた。 >>大相撲、貴景勝戦前のヤジに場内ドン引き?「邪魔するなら帰れ!」一部客の行動に批判、取組にも影響か<< 常盤山親方が明かした経緯を受け、ネット上には「貴景勝がすんなり休場了承したってマジかよ」、「我慢強い貴景勝が無理もせずに休むってことは相当な重傷なのでは」、「1場所休んでも治らないレベルに達してそう」、「大関の座はおろかキャリアも危うい事態になってないか」といった心配の声が相次いでいる。 「現在26歳の貴景勝は2019年5月場所から大関に在位(陥落・特例復帰が1度ずつ)していますが、常盤山親方が『あまり痛い、かゆいと言わない』と評するほど我慢強く責任感もある力士。先の5月場所でも両膝故障を抱える中13日目に勝ち越しを決めながら、残り2日間も休場せず最後まで土俵に上がりました。その貴景勝が出場意欲をほとんど見せずに休場を受け入れたことから、両膝の状態が相当重いのではと不安を募らせているファンは少なくないようです。貴景勝は下から突き上げるような突き押しを武器としていますが、両膝故障の影響で下半身がうまく使えなくなると、持ち味を失い一気に番付を転がり落ちるという展開も否定できません」(相撲ライター) 常盤山親方は7日の取材の中で、途中出場の可能性についても「ないです。ない方が可能性が高いです」と明言したという。このまま全休なら再びカド番転落、9月場所は負け越しなら大関陥落という試練の場所になるが、今後の回復が順調に進むことを願うばかりだ。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2023年05月30日 15時45分
横審、貴景勝のカド番脱出評価も不満の声「何も責任果たせてない」 内容イマイチで故障も悪化?
29日の定例会合後に会見を行った横綱審議委員会・山内昌之委員長。大関・貴景勝にまつわるコメントがネット上で物議を醸している。 報道によると、山内委員長は29日に東京・両国国技館で行われた定例会合後に会見を実施。その中で貴景勝について、3月場所は左膝故障で途中休場し、カド番に転落したことを前置きした上で「カド番から脱出する、そして大関の地位を維持、確保する、この点は見事に達成したわけなので、私は大関としての責任は全うしたと」とコメントしたという。 5月場所の貴景勝は場所前に師匠・常盤山親方(元小結・隆三杉)が「(左膝故障は)だいぶ良くなっている」と語ったことが伝えられていたが、迎えた場所では2日目から千秋楽まで両膝に厚くテーピングを巻いていた。明らかに状態が万全ではない中、「8勝7敗」で辛くもカド番を脱出したが、山内委員長は大関維持へ何とか踏ん張った点を評価しているようだ。 >>大相撲、貴景勝戦前のヤジに場内ドン引き?「邪魔するなら帰れ!」一部客の行動に批判、取組にも影響か<< 山内委員長のコメントを受け、ネット上には同調の声が上がったが、中には「いや、何も責任果たせてないだろ」、「優勝争いにも全く絡んでないのに」、「ギリギリ勝ち越しで内容もイマイチだったのに見方甘すぎでは」といった反対意見も多かった。 「今場所の貴景勝はカド番脱出こそ成功させましたが、1勝目・8勝目はそれぞれ立ち合い変化によるもの、千秋楽は前日に優勝決定済みの横綱・照ノ富士に両腕を抱え込まれ完敗するなど内容は今ひとつ。照ノ富士が『14勝1敗』で制した優勝争いにもほとんど絡めませんでした。山内委員長は故障、カド番など不安材料を抱える中、1人大関として最低限のことはやったと貴景勝を評価しているようですが、横綱の対抗馬、関脇以下に立ちはだかる壁として優勝争いに絡むことが求められる大関としては不合格ではないかとみているファンも少なくないようです」(相撲ライター) 貴景勝は身長175センチ・体重165キロの体型を活かした突き押しを武器に、過去3度優勝を果たすなど実績を残している。ただ、5月場所を過ごす中で左膝故障が悪化、もしくは回復が遅れたとなれば、7月場所以降のカド番再転落はもちろん、2019年7月場所後以来の大関陥落も現実味を帯びてくることになる。 次の7月場所は関脇・霧馬山が大関に昇進すると同時に、大栄翔、豊昇龍、若元春の3関脇がそろって大関とりに挑む注目の場所となる。貴景勝は故障をケアした上で、先輩大関としての意地を見せることはできるのだろうか。文 / 柴田雅人
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