高校時代の親友だったM。彼女は歌手をめざしていて、ずっと夢を叶えるために活動していました。ライブハウスや路上ライブで歌う彼女は、すごくカッコ良くて憧れの存在でした。でも、音楽の世界は厳しいようで、一度だけ深夜の音楽番組に「期待の新人」として出演したのがピークで、その後は目立った活躍はしていませんでした。
それでも夢を諦めずに、二十代になってもバイトをしながら、夢を追いかけ続ける彼女を応援したくて、「ライブするから来て!」「CDが余ってるから売るの手伝って!」など声が掛かれば、必ず協力していました。特に、自主制作のCDは全て購入し、余った分も買い取って友達や親戚に配っていた程です。
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それからさらに数年か経ち、私の結婚が決まりました。彼女は昔から「結婚式の余興は私に任せて!」と言ってくれていたんです。ところが、「その日は大切なオーディションがあるから…」と断られてしまい、残念ですが仕方ないと思って諦めました。
ところが式も終わった頃、たまたま彼女のSNSを見ていると、結婚式当日に「今日は暇~」と投稿が…。たまたま予定が無くなっただけかも知れませんし、なかなか芽が出ないことの焦りから、気持ち的な理由で断られたのかも知れません。それでも、私にはすごくショックだったんです。
せめて当日、一言でもメッセージがあれば違っていたかもしれません。思い返せば、彼女から連絡が来るのは、いつもチケットやCD購入やご飯を奢って欲しい時など自分の利益になる時だけで、友達としての遊びの誘いは皆無だったことに今更気づいたんです。このことがキッカケで、彼女の活動に協力することは一切やめました。今もちょくちょく営業的な連絡が来ますが、のらりくらりと拒否しています。
私は彼女を親友だと思っていましたが、それも「いつか有名人になるかも知れない」と、打算的なフィルターが掛かっていただけかも知れませんね。