近年の『タモリ倶楽部』と言えば鉄道を始め、タモリの趣味性が強く押し出された企画が多く放送されてきた。だが、かつては深夜番組らしいお色気企画がウリだった。オープニングの「お尻」も象徴的だ。
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セクシー女優の出演や性風俗店を取り上げるなど、オーソドックスなエロネタもあったが、中には今ならばセクハラと炎上しかねない企画もあった。
1993年4月には、映画会社の女性社員を集めてセクハラクイズを出題し、正解数に合わせて自社の作品を宣伝できる企画が放送された。90年代前半、映画宣伝系の企画は何度か放送されており、男性には大食いやぶら下がりなどの追い詰め系のネタが用意されていた。女性へのセクハラ質問ばかりでなく、こちらも問題になりそうだ。ネット上では「広報パーソンにセクハラクイズを出して正解したら映画を宣伝できるという企画があったが、今だったら大炎上だな」といった声が聞かれる。
1994年9月には、当時の水不足を受けて「混浴になった銭湯」があるという形で、全裸モデルがペットボトル1リットルで体は洗えるかなど過酷な実験を行う企画が放送された。もちろんモデルの了承は得ているとは言え、全裸の女性の入浴シーンを観察する企画は、今ならば実現不可能かもしれない。この企画には若手時代の今田耕司が出演しており、ネット上では「深夜帯はコンプライアンス無視な時代だった」といった振り返りの声も聞かれた。
近年でも2020年5月に、女性がスキニージーンズを穿く様子をウォッチングする企画が放送された。番組が得意とする「おバカ」系の企画と言えるが、場合によっては問題になりそうだ。ネット上では「エロくだらない昭和の深夜番組ぽさが良かった。タモリ御大・指原がいるおかげでアウト(セクハラ行為)になってないと思う」といった感想が聞かれた。
長い歴史を持つ番組だけに、今なら炎上しかねない企画も多くあるのが『タモリ倶楽部』であったと言えるだろう。