タモリは1989年に放送が終了した『今夜は最高!』(同)以降、日テレへの出演はほとんどない。この背景には、タモリが同局の大物プロデューサーと揉めたとか、タモリの地味な存在にスポンサーが難色を示し、それがタモリの耳に入り激怒したといった諸説がささやかれている。
こうしたケースはタモリ以外にも存在する。明石家さんまは、テレビ東京への出演が長らくなく、2018年放送の『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』(テレビ東京系)で、34年ぶりの出演で話題となった。これは新人時代に出演していた『さんまのサタデーナイトショー』(同)が深夜帯の放送ながら、視聴率が局で一番になるなど人気番組になったにも関わらず、お色気色の強い内容に局の上層部が難色を示し、打ち切りになったためと言われる。これにさんまが激怒した。「出禁」になったというよりは、さんま側から「出演NG」を出したケースと言えるだろう。
ウッチャンナンチャンの内村光良は、テレビ朝日への出禁説がささやかれている。内村と言えば、『ウッチャンナンチャンの炎のチャレンジャーこれができたら100万円!!』『内村プロデュース』(ともにテレビ朝日系)など、同局で数々の人気番組を手がけてきた。しかし、『内村プロデュース』共演者で既婚の徳永有美アナウンサーと不倫関係に陥り、その素行が問題視されたと言われる。その後、徳永アナは離婚し、同局を退社。内村と再婚している。
ダウンタウンの松本人志も、テレビ朝日へは出演しづらい事情があるようだ。盟友とも言える中居が、『ワイドナショー』(フジテレビ系)内において、『中居正広のニュースな会』(テレビ朝日系)へのゲスト出演を求めると、松本は吉本興業の上層部と、テレ朝の上層部が喧嘩になり、『ダウンタウンは出さない』となった」といったコメントを残している。松本は『M-1グランプリ』の審査員を長らく務めているが、こちらは大阪の系列局である朝日放送(ABC)制作のため、出演できているようだ。
はっきりとした理由はないにせよ、こうしたエピソードは無数に存在していると言えそうだ。