カナダ・オンタリオ州の住宅で、女の運転する車が民家に突っ込み、ガス管を壊して爆発が発生し、隣接する住宅を損壊させた事故で、女がお酒を提供した食品サービス会社を訴えたことが分かった。海外ニュースサイト『Global News』『CBC News』などが1月17日までに報じた。
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報道によると2019年8月14日、当時24歳(現在26歳)の女が歌手マリリン・マンソンのコンサートライブに出かけたという。女は父親の車を借りて、自ら運転してコンサート会場を訪れた。女はお酒を飲みながら、コンサートを楽しんだという。
ライブ公演終了後、女は車を運転して帰宅した。途中、道を間違えて住宅街の道路に迷い込んだそうだ。女の車はそのまま直進し、突き当たりの民家に勢いよく突っ込んだ。女の車は、民家のレンガ壁、ガス管などに衝突して停止。最初に現場に到着した住人が、女を車から引き出して救出した。この住人がガス漏れに気づき、周辺の住人らを避難させたという。
しばらくして警察、消防隊が到着。事故処理に当たっていたところ、漏れたガスが引火したようで大爆発が発生した。この爆発による火災で近隣4棟の住宅が損壊した。大半の住人は外に出ていたが、爆発で飛んできたがれきに当たるなどして7名がケガをしたという。そのうち、2名が消防隊員、2名が警察官だという。全員命に別状はない。
警察は女を危険運転で逮捕した。起訴状によると、女の血液から基準値の2.5倍を超えるアルコールが検出されたという。2021年2月に開かれた裁判では、危険運転で3年の禁固刑が女に言い渡された。女は民事でも、民家の家主らから賠償を求める訴訟を起こされている。女は合計約10億円を超える賠償を求められているという。
最近になって、女および女の父親(車の所有者)は、コンサート会場で女にお酒を提供した食品サービス会社に対し、賠償金の分担を求める訴訟を提起したという。女の訴えによると、事故は食品サービス会社が「女の安全を確保する責任」を怠って発生した事故であり、賠償金の約半分の5億円を、同社が負担する責任があるなどと主張している。ほかにも、女が酔った状態にもかかわらず、同社の社員がお酒を提供し続けた点、女が飲食スペースを去る際に、運転しないよう注意喚起をしなかった点を同社の過失として挙げている。
訴えられた同食品サービス会社は、各社の取材にコメントしていない。
このニュースが世界に広がるとネット上では「この女は本当に反省しているのか疑問」「女のように、すべて人の責任にして生きていけば楽だろう」「マリリン・マンソンのファンか。酒にドラッグを混ぜて飲んでいそう」「お酒の飲み過ぎは、飲食店の責任ではない」「女の主張には無理がある。バーやお酒を提供する飲食店は、客にお酒を提供したら、車で送って行けということか?」「訴えられた食品会社が委縮して、イベント会場で酒を売らなくなったらどうするのか。そうなったら私が女を訴える」といった声が上がった。
お酒を飲む人は、酒の失敗を、一度や二度は経験しているだろう。女にはとんでもなく高くつく「失敗」になってしまったようだ。
記事内の引用について
Impaired driver in Woodman Ave. explosion launches lawsuit against Budweiser Gardens drink provider(Global News)より
https://globalnews.ca/news/9413743/impaired-driver-woodman-ave-explosion-lawsuit-budweiser-gardens-drink-provider/
Woman convicted in Woodman Ave. explosion sues food and beverage company(CBC News)より
https://www.cbc.ca/news/canada/london/woman-convicted-in-woodman-ave-explosion-sues-food-and-beverage-company-1.6715421