スーパーフリー事件は、2003年に明らかになった早稲田大学の大学生を中心としたレイプ事件だ。複数の学校が参加するインカレサークルであるスーパーフリーのメンバーが、飲み会で女性を計画的に泥酔させ、マンションなどで“マワシ”と呼ばれる輪姦行為に及んでいた。
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逮捕時に28歳だった代表者の早稲田大学生の男性のほか、東京大学、慶應義塾大学などからも逮捕者が出たため、有名大学の学生が起こした鬼畜事件として注目を集めた。一連の行為は1998年ごろから行われていたとされる。さらに、被害者女性をアシストするサークル側の女性の存在も明らかになり、高い計画性、常習性が問題となった。
この事件に関しては、政治の現場でも問題発言が飛び出した。自民党の太田誠一衆議院議員(肩書は当時)が「集団レイプする人は、まだ元気があるからいい。まだ正常に近いんじゃないか」と発言し問題となり、海外でも報道されるなど波紋を広げた。太田氏は、この発言が影響したのか2003年の選挙では落選した(05年の選挙で復帰)。後に総理大臣となる福田康夫氏も、記者との懇談の場で「(女性が)そういう格好をしている方が悪い」などと発言したと伝えられている。
代表者の男性は懲役14年の判決が下り服役。出所後には『週刊新潮』(新潮社)に手記を公表し、名前を変えて社会生活を送っていることが明らかになった。事件の余波として、集団強姦罪・集団強姦致死傷罪の創設にも繋がっており、社会を大きく動かした事件と言えそうだ。