ここで今一度グループリーグ突破条件をおさらいする。日本はスペインに勝てば、文句なしに突破。負けた場合は敗退する。引き分けの場合は、同時刻に行われるコスタリカ対ドイツの結果次第となる。
1.ドイツが負けた場合、コスタリカが勝ち点6となり敗退する。
2.ドイツが勝った場合、勝ち点4で並ぶが、2点差以上なら得失点差で敗退。1点差なら総得点での争い、総得点も同じなら、直接対決で勝利しているので進出。
3.引き分けの場合、コスタリカと並ぶため、大量失点さえしなければ進出。
いずれにせよ、日本はとにかく「得点を決めること」が最重要とされる。ここで最終戦スペインのスタメンを予想してみよう。
初戦、2戦目と森保監督は4−2−3−1で始め、後半は選手交代を行いつつ、3−4−2−1へとシステムチェンジをする戦いをしている。
森保監督はあまり大バクチを打たない。また前日の全体練習を見た限り、今回もスタートは4−2−3−1ではないかと思われる。
GKは1戦目ではマンオブザマッチ、2戦目ではセーブするタイミングがずれ失点してしまった権田だろう。
DFは左から長友、吉田、板倉、そして2戦目をけがで欠場した冨安が復帰。ボランチは「デュエルキング」こと遠藤航を置きたいが、故障を抱えるため守田。今回は期待されながらもトップ下で結果が残せていないが、ブンデスリーガでも本職である鎌田を起用したい。
MFは左に途中起用が成功している「ドリブルキング」三笘、トップ下を幼いころからスペインリーグで活躍している久保、右に「スピード王」伊東。FWは前線からのプレスに定評がある、前田。
大バクチを打たない森保監督としては、鎌田のポジションが悩みどころ。トップ下を任せ、ボランチには田中を起用するかもしれない。
また後半からは戦況や選手の疲労具合を見て、ボランチにスペインで活躍する柴崎や、ドイツ戦でゴールを決めた堂安、浅野を投入するのでは。
他会場の状況を見て戦術を変えるなど、今の日本代表の実力ではできないので前半から積極的にアタックしてほしい。点を取られても「点を取りに行く」ことをしなければ、グループリーグ突破の道は開けない。
スペイン代表は負けた場合、突破できない可能性もあるため「手を抜く」ということもない。ワールドカップの組み合わせが決まり、厳しいグループに入ったとメディアやサポーターに言われた時、選手たちは「これで本気のスペインやドイツと戦うことができる!」と言っていた。まさに今回が「絶対に負けられない戦い」であり、今の日本サッカーの実力が試される時でもある。
2大会続けてのグループリーグ突破。初のベスト8以上をめざし、頑張れ!日本!
文/みうらけん