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2020年に当代の市川團十郎が出演した新潟産ブランド米のCMに、息子の八代目市川新之助が出演する。襲名後の初CM出演であり、単独のCM出演も初めて。紋付き袴姿で登場した新之助は「少し不安で緊張しました。襟を直すところで時間がかかって、細かいところも大切なんだなと思いました」と撮影を振り返った。
発表会では、銀座創業のおむすび専門店「銀座十石」によるおむすび作りの実演と、おむすびにちなんだクイズも。達人のおむすび作りに「すごく早くて、こんなに早くできるのは人生で初めて見ました」と驚いた。
11月7日から始まる「八代目市川新之助初舞台」を記念した⼀問⼀答では、八代目にちなんで8つの質問に答えた。好きなご飯のおかずは「納豆にゆかりをかけること」で、学校の教科で好きなのは「総合と図工」と小学生の横顔を見せる一方で、はまっていることを「舞台稽古」と即答。「今、熱中しているのは稽古で、余った時間で遊んでます。舞台に立っている時が幸せで、(襲名後の)初舞台も楽しみ」と間近に迫った公演に思いをはせていた。
この日は、父の十三代目市川團十郎と姉の四代目市川ぼたんも会場を訪れており、父からは「途中で帰るから、頑張ってね」と声をかけられ、姉にもアドバイスをもらったそう。うまくできたかという質問に、「あまりうまくできなかった」と納得行かない様子で、父に報告するかと尋ねられると、「そういう報告はあまりしないかな」と1人で反省すると語った。
襲名後、何と呼ばれたいかと聞かれて、「勸玄くんと呼んでください」とリクエストした新之助。「優しい新之助になりたいです」と理想の役者像を思い描いていた。
発表会に出席した佐久間豊新潟県副知事は「新之助さんの元気で若々しく凛々しい姿にとても新鮮な印象を受けました。名跡と同様に父の團十郎さんからバトンタッチされたことは感慨深いです。プロ意識の高い立派な歌舞伎俳優であると感じました」と讃えた。
(取材・文・写真:石河コウヘイ)