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パキスタンの弁護士、英国女王にダイヤモンドの返還で裁判を起こしていた!?「コ・イ・ヌール」返還にパキスタンが参戦か

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 先日、リアルライブでイギリスのエリザベス女王崩御でイギリス王室の宝物である世界最古のダイヤ「コ・イ・ヌール」がインドに返却されるかもしれない、という話を紹介した。13世紀にインドのガンジス川で発見されたと言い伝えられているコ・イ・ヌールは、イギリスに到達するまでの間に複数の持ち主ーー当時の王族や貴族、君主たちの間を渡り歩き、いずれも所有者が命を落とす結果となっていた。

 そして1849年のイギリス軍侵攻により、寺院のあるパンジャーブ地方がインド帝国の支配下に入りイギリス本国に持ち去られ、ヴィクトリア女王に献上されたことでイギリス王室の宝物となった。

 10月にエリザベス女王が96歳で亡くなった後、コ・イ・ヌール・ダイヤモンドと別の南アフリカ産のダイヤモンドに再び注目が集まり、ダイヤが産出されたインドなどで再び宝石の返還が話題に。インドではSNSのトレンドに載る事態にもなった。

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 さて、コ・イ・ヌール・ダイヤモンドの所有を主張しているのはインドだけではなく、パキスタンもそうだ。過去にはパキスタン人弁護士が、王冠宝石の一部であるこのダイヤモンドを返還しなければ、故エリザベス女王に裁判を起こすと主張し訴訟沙汰になったことがある。

 パキスタンの弁護士ジャワイド・イクバル・ジャフリー氏は2015年12月、ラホールの高等裁判所に、エリザベス女王2世を被申立人として申請書を提出した。ジャフリー氏は当時、ロイター通信に対し、ダイヤモンドはパキスタンのパンジャブ州に属するもので、当時の地元の支配者から英国が強制的に奪い取ったものでもあると語り、「今すぐパキスタンに返還されるべきだ」と主張した。

 ジャフリー氏は嘆願書の中で「コ・イ・ヌールは合法的に取得されたものではありません。それをつかみ、奪い取ることは、いかなる法律によっても正当化されない、私的な違法行為である。女王は、不法に持ち去られたコ・イ・ヌール・ダイヤモンドを正直に処分し、所有権を移すことで、最高の公益をもたらすだろう」と記していた。

 ジャフリー氏は約50年にわたってエリザベス女王やパキスタン政府関係者に780通以上の手紙を出した。イギリスから返答があったのは1回で、女王の秘書が手紙を送り返した際に手紙が1通添えられただけだったと伝えられている。

 今年9月にはインドの実業家により返還を求める署名活動が開始。100万人の署名を集めることを目標としていた。もしコ・イ・ヌールがイギリス王室を離れるとして、その後はインドとパキスタンのどちらの国に返却されるのだろうか。

 なお、2013年には当時のキャメロン首相が「イギリスがインドを植民地化したことを謝罪するためにコ・イ・ヌール・ダイヤモンドを返還すべき」という意見に反論。今も返却されるめどは立っていないようである。

山口敏太郎
作家、ライター。著書に「日本怪忌行」「モンスター・幻獣大百科」、テレビ出演「怪談グランプリ」「ビートたけしの超常現象Xファイル」「緊急検証シリーズ」など。
YouTubeにてオカルト番組「アトラスラジオ」放送中

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https://www.dailystar.co.uk/news/world-news/pakistan-once-demanded-crown-jewel-28297106

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