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ヘルメット着用反対派の弁護士、ノーヘルでバイク2人乗りし車に衝突して死亡

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画像はイメージです

 バイクは、転倒のリスクが高く、車よりも危険な乗り物とされる。海外には、ヘルメットをかぶらずバイクに乗り、命を落とした人がいる。

 アメリカ・フロリダ州の高速道路上で、バイクに2人乗りをしていた男女がコントロールを失い、隣の車線を走行中のレッカー車の荷台に衝突し、男女ともに死亡する事故が発生した。海外ニュースサイト『Tampa Bay Times』『NBC News』などが10月27日までに報じた。

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 報道によると8月20日朝、同州在住の66歳男性がバイクを運転し、高速道路を走行していた。バイクの後ろに交際相手の62歳女性を乗せ、2人乗りをしていたという。前方が渋滞で詰まっていたため、男はブレーキをかけて減速した。しかしバランスを崩して転倒。コントロールを失い、そのまま勢いよく隣の車線を走行中のレッカー車の荷台に衝突したそうだ。

 すぐに高速隊が駆けつけたが、男性の死亡が確認された。即死状態だったという。女性も病院に搬送されたが、死亡が確認された。司法解剖の結果、死因は男女ともに「頭部外傷」だった。捜査関係者によると、2人ともヘルメットを着用していなかったという。

 後日、男性の身元が判明。男性はベテランのバイカーで、ヘルメットの着用義務に反対するロビー活動を行っていた弁護士だ。1990年代当時フロリダ州では、バイクに乗る際、法律でヘルメット着用を義務付けていた。男性は、「ヘルメットをかぶるかは、選択できるべきだ」と主張し、ヘルメット着用義務違反で訴えられた人々の弁護を請け負った。

 男性は裁判でフロリダ州と何度も争ったと伝えられている。とある訴訟では、2審の高裁まで行ったものの、「フロリダ州のヘルメット着用義務は合法」と判断された。事実上、男性らの主張は却下された形だ。

 以降、男性はヘルメット着用義務に異議を唱える団体に所属し、各地でロビー活動を行ったという。男性の活動が影響したのか、2000年にフロリダ州はヘルメット法を改正。21歳以上の大人で、かつバイク保険のケガの保障を、約150万円以上付保している場合、ヘルメットをかぶらない選択が可能になったという。とはいえ、フロリダ州は、ヘルメット着用を推奨している。
 
 このニュースが世界に広がるとネット上では、「ヘルメットくらいかぶりなさいよ」「スキー事故のF1レーサーもヘルメットをかぶっていたから助かった」「死んでからヘルメットの大切さを分かっても遅い」「気候が良いときのツーリングは最高。ヘルメットをしたくない気持ちは分かる」「法律家だから、『義務』というのが許せなかったのだろう」「ヘルメットで笑い、ヘルメットで泣いた人生」といった声が上がった。

 風や自然を感じながら運転できるバイクは、魅力的な乗り物だ。その一方で、転倒時に大ケガをするリスクも高い。やはりヘルメットはかぶっておいた方が無難だろう。

記事内の引用について
Attorney who fought Florida helmet laws died in motorcycle crash while not wearing one(Tampa Bay Times)より
https://www.tampabay.com/news/florida/2022/10/25/attorney-who-fought-florida-helmet-laws-died-motorcycle-crash-while-not-wearing-one/
A Florida attorney who opposed the state’s helmet law dies in a motorcycle crash. He wasn’t wearing a helmet.(NBC News)より
https://www.nbcnews.com/news/us-news/florida-attorney-opposed-state-helmet-law-dies-motorcycle-crash-not-we-rcna54095

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