報道によると、井上ヘッドは前日11日に取材に対応。その中で、チームの主軸である大山悠輔について「4番は外さない」、「ファーストステージで打てなかった分、ファイナルステージでやってくれるんじゃないかなという期待は増しています」と信頼を強調するコメントを残したという。
大山は8~10日に行われたDeNAとのCSファーストは全試合4番でスタメン起用されたが、3戦合計で「9打数無安打・2三振」と沈黙。10日の第3戦では矢野燿大監督が不振を重くみたのか、6回表無死二塁の第3打席で送りバントのサインを出した(結果は捕邪飛)ことも話題となっていた。
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井上ヘッドのコメントを受け、ネット上には「今からでも4番固定は考え直せ」、「大山の4番打率ほぼ2割(.205)なんだぞ」などと反対意見が上がった。また、「不振ならそもそもスタメン外すべきでは?」、「今の大山使い続けたら去年の巨人の二の舞になるぞ」といった先発落ちを求めるコメントも見られた。
「CS、日本シリーズといったポストシーズンの戦いは数試合で決着がつく短期決戦であることから、不振の選手が調子を取り戻せないまま戦いが終わる、不振選手に足を引っ張られたチームも共倒れするといったケースが少なからずあります。セCSでは昨季、ファーストステージで3番を務めるも『2試合・.125・0本・0打点』と絶不調だった巨人・坂本勇人がファイナルでも3番固定されましたが、『3試合・.111・0本・1打点』と全く復調できず。坂本が大ブレーキとなった巨人は3戦で2敗1分、合計得点はわずか2点とほとんど何もできずにヤクルトに惨敗を喫しています」(野球ライター)
大山の不振もあり、DeNAとのファーストステージは3戦合計5得点にとどまっている阪神。それでも大山との“心中”を選択した井上ヘッドは、今季打率「.367」をマークした好相性の神宮で大山は復調すると強く信じているようだが、この判断は果たしてどう転ぶのだろうか。
文 / 柴田雅人