試合は当然のことながら、拳王と清宮が激しくやり合う。拳王もシャイニングウィザードを「俺の技」と言い張っており、武藤敬司から継承された清宮にとっては、厄介な存在だ。この日もシャイニングウィザードの避け合いから幕を開けると、拳王は清宮を蹴り飛ばしプロレスLOVEポーズで挑発。終盤には征矢の弾道から拳王がシャイニングウィザードを炸裂。さらに、場外でプロレスLOVEポーズをしながら足4の字固めで極められる屈辱を味わっている間に、リング上では形勢が逆転。モリスが征矢をタイガードライバーで仕留めた。
試合後もベルトを挟んで睨み合いをする拳王と清宮。すると、拳王がプロレスLOVEポーズを清宮の口につけると、これに清宮がキレる。清宮はエルボースマッシュからジャーマンで拳王を投げると、頭を抱え込みながら放つ変型のシャイニングウィザードを叩き込み拳王をKO。ベルトを奪って見下ろしてみせた。二人の遺恨は深まるばかりだ。
バックステージでモリスが「ここにいるのはジャック・モリスと、未来のチャンピオン・清宮海斗だ。今日は拳王、征矢に勝った。名古屋でも海斗が勝つことだろう」と言うと、清宮は「今日も拳王にシャイニングウィザード食らってしまった。食らってしまったけど、俺はあの技、本当に大事にしたいから、悔しいけど打ち方とか、その精度とか、そういうものもあるけど、技を使うのは俺は気持ちだと思ってるから。その技を譲ろうって言ってもらった時の気持ち、それから使い続けてきたこの気持ちとかを全部、名古屋で拳王に決めてGHCのベルトを獲る」とシャイニングウィザードへの思いを口にした。
拳王は「クッソ。何だよ、おい。もう試合終わってんだろ?ゴング鳴ってんだろ?何だよ。俺の技、シャイニングウィザード食らわされちまったな、おい。名古屋ではな、おい! 今日試合終わってから食らわされちまった技、俺の技、シャイニングウィザードでてめえを倒してやるからな」とあくまでもシャイニングウィザードにこだわる姿勢を崩すつもりはない。
◆プロレスリング・ノア◆
『SUNNY VOYAGE 2022』
2022年9月19日
神奈川・横浜ラジアントホール
観衆 269人
▼タッグマッチ(30分1本勝負)
拳王&●征矢学(16分00秒 エビ固め)清宮海斗&ジャック・モリス○
※タイガードライバー
(どら増田 / 写真©︎NOAH)