このカードはオリエンタル感満載なムタ、オーカーン、論外の怪しげな雰囲気に、反体制派ながらも硬派なイメージが強い拳王率いる金剛がどのような絡みを見せるのか注目されるところ。ムタは1990年9月7日の新日本プロレスの大阪府立体育会館大会で、越中詩郎扮するサムライ・シロー相手に日本デビュー戦を飾っており、96年10月20日にお隣りの兵庫・神戸ワールド記念ホールで、獣神サンダー・ライガーと伝説の試合を行うなど、関西圏でも印象に残る名場面を残して来た。ムタの大阪ラストマッチに、90年代からのファンも多数詰めかけるだろう。
オーカーンは「ひれ伏せ、NOAHの愚民ども。余は新日本プロレスの支配者、グレート-O-カーンである。今回はグレート・ムタから直々に、この余と同盟を結びたいと懇願をしてきたそうじゃないか。ハハハハハ、愉快愉快!その願い、聞き入れてやる。この余が!魔界、そして9月3日の大阪でノアを完全に支配してやる」と強気のビデオメッセージを寄せているが、ムタを仲間だと思っていると痛い思いをするかもしれない。それは論外も同じだ。
ムタの化身である武藤敬司の引退が迫る中、武藤との対戦を熱望している拳王もムタや新日本のオーカーンに爪痕を残したいところ。特にオーカーンに対しては思うところもあるはずなので、GHCヘビー級チャンピオンとしてどのような形で対峙していくのか楽しみである。また数々のコスチュームでファンを楽しませて来たムタが、当日どんなコスチュームとペイントで現れるのか大いに期待したい。
(どら増田)