「彼とは、読書好きという共通の趣味があり、交際に至りました。好きな作家なども似ていたんですね。するとある日、本を貸して欲しいと言われたので、喜んで貸してあげました。1週間後に返してくれたんですが、ちょっと残念なことが…。
本をパラパラとめくると、ところどころ角が折られているんです。“ドッグイア”というやつですね。彼はあまり、しおりなどを使うタイプではなかったようです。
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彼とは家が近く、よく一緒に図書館なども行きました。彼は、ある図鑑を見ていたんですね。そこでも、本を離す際に、角を折っていたんです。結構固い紙なのに…。それに、ほかの人も読むものなので、マナー違反だなと思いました」
それからしばらくして、2人は別れたそう。彼はほかの場所に引っ越して、会うこともなくなったそうだが…。
「別れてから数年後、久しぶりに図書館に行ったんですね。そこで、昔気になっていた小説を見つけて、手に取って読んでいました。読み進めていくと、本の角にある、アレを見つけました。ドッグイアです。
それは彼も好きだと言っていた作家。なので、犯人はおそらく彼でしょう。何年も前に彼が読んでいた本を、今自分が読んでいると思うと、ちょっと不思議な感じがしました」
感傷に浸っているようだが、図書館の本は公共物であり、傷を付けるようなことをしてはいけない。そんな話は、犬も食わないどころか、聞く耳も持たない。
写真・Eddi