昨年も数々の記録を塗り替え続けたが、今年もまた勲章を手にしたことに「素直にうれしい気持ちでいっぱいです」と笑顔。貴重な追加点となった20号ホームランには「その前の打席でヒットも打ててましたし、なんとか追加点という気持ちでいい感じで打てました」と胸を張った。
今シーズンは6月に交流戦を含め打率.207とスランプに陥ったが、7月は.265と少しずつ調子を上げ、初出場となったオールスターでリフレッシュ。8月に入ると.306と再び上昇気流に乗り、マルチヒットを7回記録、こだわっている打点も8と伸ばすことに成功。19日に7月14日以来のホームランを放つと、その後の2試合も右へ左へとスタンドに放り込んだ。スランプにも「それもいい経験として、今につながっているのではないかなと思っています」とポジティブに捉えている点も、打撃復活の理由のひとつであろう。
チームは怒涛のホーム・横浜スタジアムで17連勝中で、首位スワローズまで4ゲーム差と確変真っただ中。「すごくイケイケのチーム状況で接戦もモノにできていますし、そこに自分もうまくかみ合っているのかなって思います」と歯車として機能していると実感。「昨年経験できなかったワクワク感というか、一戦一戦の大事さっていうのをすごく感じています」と充実感を漂わせていた。
昨シーズンは打率.314はセ・リーグ3位、ホームランは22本を数え、打点も71。得点圏打率.304でOPS.890と、規定打席到達者の中ではチームトップの成績を残しながら、チームは最下位に沈んだ。常日頃「チームの勝利に貢献したい」と口にする背番号2。勝利の喜びを味わいながら、自慢の打棒で横浜反撃を完遂する原動力となる。
写真・取材・文 / 萩原孝弘