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ガーシー当選で注目される国会議員の「不逮捕特権」 過去には逮捕されたケースも?

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東谷義和氏(ガーシー)

 7月10日に投開票が行われた参議院議員選挙で、NHK党から出馬していた暴露系人気YouTuberのガーシーこと東谷義和氏が初当選を果たした。史上初の完全オンライン選挙戦での当選者と言える。

 今後の動向として気になるのは帰国であろう。東谷氏は、かつて韓国の男性アイドルグループである「BTSに会わせる」とファンらに話を持ちかけ、金を騙し取った詐欺容疑のほか、いくつかの嫌疑がかかっており、警察も捜査に乗り出していると言われている。そのため、日本帰国の場合は逮捕される可能性も取り沙汰されている。

 ​>>選挙戦の常識を“ぶっ壊した”? NHK党・ガーシーが当選、党の要職に就任もあるか<<​​​

 ところが、国会議員となった場合は不逮捕特権が適用される。不逮捕特権とは国会の会期中に議員は逮捕されない権利だ。これは政府などの権力が気に入らない議員を不当に拘束できないようにするための制度としてある。

 実際、自民党に所属していた河井克行氏と妻の案里氏は、国会閉会後の2020年6月18日に公職選挙法違反容疑で逮捕されている。その前日の6月17日には夫婦そろって自民党を離党している。国会の会期中は「不逮捕特権」が生きていたと言えるだろう。

 ただ、「不逮捕特権」にも例外がある。捜査機関が裁判所に逮捕状を求め、発行されると内閣に送られる。内閣が逮捕状を議院に提出し、逮捕許諾請求を行い、議院で許諾された場合は逮捕が可能となる。議決は委員会と本会議で行われる。

 これまで、逮捕許諾請求の許諾が出て逮捕された議員としては、2002年の鈴木宗男氏(やまりん事件)や、1997年の友部達夫氏(故人、オレンジ共済事件)、1994年の中村喜四郎氏(ゼネコン汚職事件)などが挙げられる。いずれのケースも、後の裁判では実刑判決を受けている。やはり、大規模な汚職事件などに関係すると疑われる場合には、道義的な側面からも逮捕許諾が出るケースが多いと言えるだろう。

 今後、ガーシーこと東谷氏の周辺でどのような動きがあるかは、気になるところではあるだろう。

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