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金ちゃんは"最高”と“息子の誕生日”を意味する315、坂井良多は「成功したロマック」から52とシニカルな背番号の入ったユニフォーム姿でグラウンドに現れた。ビジョンには昔に撮影された三浦大輔監督とのスリーショットが映され、金ちゃんは「夢がかないました」としみじみ。
セレモニアルピッチではピッチャー金ちゃんが、キャッチャーの山崎康晃に向かって投球したが、ボールはバッター坂井の頭上を越えるビーンボールとなり“お約束”の乱闘開始。これまたお約束通り仲裁に入った山崎に対し坂井は「うるせえな!お前アスリートなのに、太ったり痩せたりしてんじゃねえよ」と毒ガスを発射すると、金ちゃんは「すみません、本当は思ってないと思うんですけど」とおなじみのフレーズの後「明らかに痩せてからの方がピッチング良くなってるんで、間食のポテトチップスをやめて良かったなと思ってるだけだと思います」となだめた。
これには山崎も「試合前にこんなことを言われるんですかぁ」とタジタジ。さらに坂井は「とんねるずの貴さんも言ってた。ポテトチップスがダメだったんだなって」と山崎の帝京高校の先輩の名を出して追い打ち。スタンドの笑いを誘ってグラウンドを後にした。
セレモニアルピッチを終えた大のベイスターズファンの金ちゃんは「めちゃくちゃ緊張しましたね」と興奮冷めやらぬ様子で第一声。当初は雨予報だったが「ずっと天気予報を見ていて。遠足の前みたいに。3日前くらいからなんとかできるかもしれないとうれしくなった」と天気の神様も金ちゃんに味方したようだ。
また「中畑清さんが監督になられてから応援していて、生きる糧を頂いています」とベイスターズ愛を吐露。普段2人で考えるネタも、今日は金ちゃんオンリーで仕上げ「愛してるからこそ。山崎選手、痩せてから調子がいいのでそれをお伝えしたかった。全部言えて山崎選手も温かく受け止めてくれた」と感無量の表情。念願がかない「芸人としての目標がなくなった。これから何を目標にすればいいのか…」と語るほどこの日の経験が身にしみている様子がひしひしと感じられた。
相方の坂井は子どもの頃「父親とのキャッチボールが剛速球だった」ことから野球とは距離を置いていたが「あんな神聖なマウンドでケンカするの僕らと(元巨人で気の荒い)ガルベスくらいだと思います」とボケた後「ケンカ芸もやらせてもらって山崎選手が止めに来てくれて、異空間のような、夢のような現場だった」と笑顔。
「想像よりもお客さんが温かくて、めちゃくちゃ僕もうれしかった。今日でベイスターズファンになりました!」とコンビそろってベイ党を宣言した。
ゲームも4−1とベイスターズが快勝し、最後は一緒にネタをしたクローザーの山崎が三者凡退でフィニッシュ。最後まで観戦した金ちゃんも「マジでベストゲーム!!今日のことは二度と忘れないと思う」とツイートし喜びをあらわにした。真のベイスターズファン・鬼越トマホークの後押しで、交流戦のベイスターズの戦いにもいい風が吹いてきそうだ。
写真・取材・文=萩原孝弘