07年から時代劇シリーズ「必殺仕事人」(テレビ朝日系)の特番に年1ペースで主役を演じ、現在放映中の主演連ドラ「家政夫のミタゾノ」(同)は11月から初の舞台化が決定。16年10月期に金曜ナイトドラマ枠でスタートした「ミタゾノ」は、同枠史上最長の第5シリーズ目。松岡は昨年も主演舞台「東京ゴッドファーザーズ」でステージに立っているため、演じ手としてぬかりがないのだ。
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バラエティでは、博多大吉とゲストで酒飲みトークを交わす「二軒目どうする?〜ツマミのハナシ〜」(テレビ東京系)がマニアからの人気を獲得。テレ東のヒットブランドである飯テロシリーズの酒バージョンは、横丁やセンベロ(1000円でベロベロになれる)、大衆酒場が好きな松岡の特質が生かされている。
番組スタートから5年。さまざまな縁もあった。18年には、「酒のほそ道」ほか代表作多数の漫画家・ラズウェル細木氏と飲む間柄になれた。松岡が同作の愛読者だったことを知った細木の方から、単行本のあとがきを依頼したのがきっかけだ。松岡はこの文章を書くために、鬼怒川の旅館で2泊3日している。
雑誌「古典酒場」の編集長、漫画「今夜はコの字で」の作者の加藤ジャンプ氏、エッセイストの坂崎重盛氏と激安居酒屋を4軒回ったこともある。ペンネームを「坂崎ゴメン堂」や「波角ゴメン堂」など使い分けている坂崎氏は、呼称・坂崎じい。親戚は、あのTHE ALFEE(桜井賢、坂崎幸之助、高見沢俊彦)の坂崎。重盛氏は叔父にあたる。
THE ALFEEといえば、18年に通算コンサート本数2700本を達成して、日本のグループ史上最多記録を更新。フジテレビ系「大阪国際女子マラソン」のテーマ曲を31年間も担当したことで、18年にギネス世界記録に認定されている。
「松岡さんは音楽の現場で坂崎さんに会うと、『いつも叔父貴(おじき)がお世話になってるなぁ』と話しかけられるそう。ギネスミュージシャン、エッセイストを一本の線でつなげられるのは、フットワークが軽い酒好きの松岡さんならでは」(エンタメ雑誌のフリーライター)
タレント活動のみならず、私生活も全方位の松岡。あらゆる現場で“ミタ”経験は、血となり肉となっている。
(伊藤由華)