今回の動画で川崎氏は通算88勝を挙げた現役時代(1989-2004)に大事にしていた考え方や、2016年ごろから制球難に苦しみ不振が続いている阪神・藤浪晋太郎の印象などを語った。その中で、川崎氏は「1つだけ僕が技術的にアドバイスするとしたら」と前置きした上で、自身の経験談も交えて藤浪に“開き直り”を勧めた。
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現役時代は右打者の内角をえぐるシュートを武器としていたこともあり、打者に死球を与えてしまうことも少なくなかったという川崎氏。ただ、「『ここ(腰)から上だけはやめておこう』って思ったんです。それだけでも安心感がめちゃくちゃ増えたんです」と、上半身に当てなければいいと考えることで精神的に楽になったという。
川崎氏は続けて、「下だったら多分そんな大怪我もしないし、そんな怒りもしないだろうと。こっち(体の近くに)来るの分かってんだから。でもここ(腰)から上はさすがに大怪我につながる可能性あるし、もしかしたらプロ野球選手としての生命を奪うかもしれないわけじゃないですか」と、下半身への死球は上半身に比べて大怪我につながる可能性は低いと持論を展開。
その上で、「だから『当てるんだったら下』って決めてたんです。それだけでずいぶん楽になりましたね」と、下半身への死球はOKと考えれば投球が変化するのではと指摘した。
この川崎氏の発言を受け、ネット上には、「下半身への死球は開き直れってアドバイスは斬新だな」、「浮き球も減るだろうし意外といい策かもしれない」と驚きの声が寄せられた。一方、「下半身なら大怪我しないは完全な間違い、藤浪も昔相手のひざ壊したことあるのに」、「緊張や力みをほぐす意味合いで言ってるんだろうけど、故意死球で予期せぬ退場食らうリスクもあるし賛成はできない」と否定的なコメントも多数みられた。
「一般的に死球は下半身より上半身の方が大怪我のリスクが高いとされており、頭部死球についてはセ・パ両リーグのアグリーメントで『投手の投球が打者の顔面、頭部、ヘルメット等に直接当たり、審判員がその投球を危険球と判断したとき、その投手は試合から除かれる』と即退場になり得ると定められてもいます。ただ、下半身への死球も当たりどころによっては大怪我につながる危険性は当然あり、藤浪も2016年3月の四国IL・香川戦で対戦打者に右ひざ骨折の大怪我をさせた過去があります。また、そもそも故意死球は箇所を問わず野球規則で禁止されていることも含めて、上半身にさえ当てなければいいという川崎氏の主張に異を唱えているファンも少なからずいるようです」(野球ライター)
2016年から昨季までに計28死球を記録し、乱闘騒ぎを複数回引き起こしてもいる藤浪。その藤浪に下半身への死球ならOKと勧めた川崎氏の意見はファンの間で賛否が分かれているようだ。
文 / 柴田雅人
記事内の引用について
石毛宏典氏の公式YouTubeチャンネルより
https://www.youtube.com/channel/UC9uwO3E7TohCjf1X3zU_kOw