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巨人・桑田コーチ、来季守護神に畠を大抜擢? 正守護神残留の裏で浮上するブルペン改革とは

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桑田真澄コーチ

 NPB史上最速の166キロをマークしたチアゴ・ビエイラ投手の巨人残留が決まった。32試合連続無失点の球団新記録も樹立したクローザーである。

 しかし、これで来季の守護神問題は“完全解消”されたわけではない。原巨人では「リリーフ陣の配置換え」も検討されているそうだ。

 「来季から投手陣を統括するのは、桑田真澄コーチです。先発ローテーションを6人から5人とし、登板間隔も縮めるプランを打ち明けていますが、改造するのは先発投手陣だけではないようです」(球界関係者)

 >>巨人・桑田コーチが投手陣に不満?「プロ野球選手にならないほうが良い」 中4ローテ継続はドラ1育成にも影響か<<

 リリーフ陣の配置換えは、桑田コーチの独断ではないという。

 「ビエイラを故障で欠いた終盤戦、その影響でリリーフ陣は大忙しとなりました。守護神不在から、投手陣全体が不安要素として蔓延し、士気にも影響しました」(スポーツ紙記者)

 もう一人、クローザーを託せる投手が必要で、その筆頭候補が畠世周だという。

 今季は先発ローテーションの谷間を埋め、リリーフ登板にしても、ワンポイントもあれば、イニング跨ぎ、そして、臨時で9回最後のマウンドも託されたこともあった。

 畠のクローザーテストと聞いて、思い当たる話もある。12月21日の契約更改後での会見だった。いかようにも解釈できる“玉虫色の発言”をしていた。

 「希望は先発だが、『ここを頼む』と言われたところで全うしようという気持ちでいっぱい」

 「いろんなことにチャレンジして、緩急でずらしたりというのをやってみたい」

 その後、「やりたいのは、先発」と言いながらも、先発と中継ぎの配球論を語っていた。

 「緩急で相手の裏をかく」のピッチングは、基本的に先発投手の配球だ。「希望は先発でも、リリーフをやれと言われればやる」「リリーフをやれと言われればやるが、先発投手の投球スタイルを磨いて行く」――。

 翌日のスポーツ新聞で、畠に関する記事が「先発トライ」「フォア・ザ・チーム」に割れたのは言うまでもないだろう。

 巨人戦の中継を担当することの多いプロ野球解説者がこう言う。

 「畠は良い意味でテンネン。性格も明るい。ただ、彼の投げる直球のスピード、精度の高さから『このレベルで終わる投手ではない』と、歴代の巨人コーチは惜しんでいました」

 「守護神をやれ!」と言われれば、それなりの成績を残せそうだが、こんな指摘も聞かれた。

 「今季は新型コロナウイルスの影響で『9回打ち切り』でした。来年はどうなるのか、最終決定はまだですが、延長戦突入となりそう。9回ゲームセットを狙って投入したクローザーが失点し、延長戦に突入したら、延長戦の最終イニングを託す『2人目のクローザー』も必要です」(前出・プロ野球解説者)

 今季の巨人はリーグ最多の20試合の引き分けをカウントした。9回打ち切り制ではなかった20年シーズンで、2ケタの引き分け試合となったのは、両リーグ合わせて2球団だけだ。21年は10球団が15試合以上の引き分けを記録する“異常事態”であり、来季は延長戦の戦い方がカギとなる。

 リリーバーにも着手する“桑田革命”に注目だが、畠がキーマンともなりそうだ。(スポーツライター・飯山満)

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