当初、石井は大谷晋二郎と対戦予定だったが、大谷の負傷欠場で流れ、入江が名乗りを挙げた。入江のセコンドにはスーツ姿の渡瀬瑞基が就き、チーム・ドリフのメンバーだった高尾蒼馬が現れ、観客席で試合を見守った。入江は圧倒的なパワーで押していったが、15分過ぎ、石井がジャーマン、バック宙キック、ニールキック、両腕クラッチ式ドライバーなどで逆襲。入江がビーストボンバーで反撃すると、石井はニールキック、ダブルアーム式DDT、ニールキックとたたみかけて3カウントを奪った。互いの健闘を称え合った両者はガッチリ握手を交わした。石井は高尾と目が合ったが、高尾は何のアクションも見せずに立ち去ってしまい、来場した真意はナゾのままだ。
石井は「入江茂弘に10年ぶりに勝つことができました。強いし怖い相手だけど、ガンプロに来て弱くなったと思われたくないし、自分の道は間違ってなかったというのを証明しないといけない」、「入江茂弘にずっと先に行かれているのは分かっているし、ガンプロに来て下がったと思われたくないし。一番はこの道が間違っていなかったと証明したかったという意地がありました」と話した。そして、「次『ガンバレ☆クライマックス』。自分がここに来た証明をしないといけないし、周りにどう思われようと内容や強さで見せてきたので。それはほかのガンプロメンバーと違うという意地があります。13年間、悔しい思いをしてきた。負けるつもりは全くない。勝つ気しかない。自信満々でトーナメントに挑みます」とトーナメント制覇を宣言。
一方、入江は「『留まった者と進み続けた者の差を見せつけてやる』と言いましたけど。石井慧介からは『ここに留まって何か残してやろう』という意地を今日は感じたし、この団体に懸ける気持ちで勝てなかったのかなと思います。入江茂弘は世界の全てを取りに来ているので、『ガンバレ☆クライマックス』に自分は出場しないけど、隣にいる渡瀬瑞基に優勝を託しました。入江茂弘の分まで勝ち上がって優勝します。コイツは何があっても入江茂弘を裏切らなかった。今回も渡瀬は入江茂弘を裏切らずに、必ず優勝するのでみんなよく見ておけよ」と語った。
(どら増田)