番組は、午前8時20分頃から東京オリンピックの開催について批判的な論調を展開。浜田氏は「2日前に社会学者の上野千鶴子さんなどが、オンライン署名を始められたんですね。今だからこそ改めてオリンピックの中止をやっぱり求めるということで」と語る。
さらに、「今さらと言われるけれども、むしろ今だからということでオンライン署名を始められました。それはどういう危機感があるかというと、オリンピックの開催は仕方ないよねというような無力感が広がってるのではないかということで、改めてやっぱりこう、一人一人が声を上げようということで、ギリギリになってもやっぱり諦めないということで署名を始められた」とコメント。
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そして、「私たちメディアも含めてですね、最後に開催をするんであれば、どういう形で開催すべきなのかということについては、やっぱり声を上げ続けるのが必要だなというに感じています」とした。
続けて、久しぶりの出演となった谷口氏も「そもそもやるんですかっていう議論はどこに行ったんだろうっていうのとか。そもそもオリンピックとかスポーツって何のためにあって誰のためにやるんだろうっていうのは、アスリートのためだけではなくてですね、オリンピックが価値として平和の祭典みたいなこと言ってきたんであれば、平和っていうのはあの、国家の安全保障だけではなくて人間の安全保障という観点が必ずあるはずで、そういったものが日本の中で担保されてない中で、本当にこのまま突っ込んでいくのかみたいなことがですね、皆さんがスポーツ嫌いになったどうするんだろうみたいなところとかまで本当に来てるような気がするので、何を犠牲にしてもやらなきゃいけないのかっていう状況か、これでコロナに打ち勝った祭典という風に位置づけられるのかっていうのは甚だ疑問になってきましたよね」と厳しく批判した。
そんな『サンデーモーニング』だが、9時過ぎに始まったスポーツコーナーでは、卓球や陸上、水泳など東京オリンピック関連の話題を続々と取り上げ、ゴルフの松山英樹が新型コロナウイルスに感染し、オリンピック出場が危ぶまれているニュースでは、関口宏が「2週間ぐらいで普通になると言われてますから、なんとか戻してもらいたい」と出場を望むような発言する場面も。また、画面には東京オリンピック男女サッカー日本代表の強化試合を放送するテロップも表示されていた。浜田氏や谷口氏もコーナーを見ていたはずだが、異議を唱えることはなかった。
なんとも「あべこべ」な内容に、「反対なら反対を貫いてほしい」「オリンピック中止を訴えておきながら、出場をめざすアスリートの話題を取り上げるのは、選手たちに失礼ではないのか」「政府の五輪対応をダブルスタンダードだと批判しておきながら、自分たちも同じことをしているではないか」と批判が上がる。ただし、「メディアとはそういうもの」「嫌なら見るな」「これがサンデーモーニング」という擁護の声もあった。
中止を声高に主張していながら、数十分後に五輪選手の展望を語った『サンデーモーニング』。疑問に感じた人も少なくないようだ。