まずは交流戦が再開した18日に、ドラフト2位ルーキー・牧秀悟がスタメンを外れた。三浦大輔監督は「腰の違和感」と理由を明かし、カープとの3連戦は出番なし。22日のジャイアンツ戦で代打で復帰したが、ファーストフライに倒れそのまま交代。翌日はスタメン復帰したが振りは鈍く見え、4打数ノーヒットと本来の姿にはほど遠かった。
19日には先発のマイケル・ピープルズが3回途中、打者林に初球を投げ終えた後、腰を痛め突然倒れた。うつぶせの状態のまま動けず、ライトの守備位置からタイラー・オースティンが駆けつける事態に、球場全体が静まり返った。そのまま交代となり翌日には登録抹消された。
22日には6回の守りについていたキャッチャーの伊藤光が、腰の違和感を訴えそのまま交代。リーグ戦が始まる際には「多少痛くても試合に出るタイプの人間」と自身を分析していただけに、よほどの痛みだったことは想像に難くない。
牧は開幕後に外国人選手が来日できない中、3番ファーストとして大活躍。ネフタリ・ソトとオースティンが合流してからはセカンドでスタメン出場を続けていた新人王候補。ピープルズは交流戦の初戦に、結果的に交流戦チャンピオンになったバファローズ相手に7回1失点と快投を見せ、チームに勢いをつけた大切な先発ピッチャー。伊藤は交流戦から2番に入りチャンスメイクや進塁打、勝負強いバッティングを見せ粘り強くファールを稼ぐなど、打線の潤滑剤として機能。リード面でも三浦監督が「光が引っ張ってくれている」と度々評価するなど、チームに貢献していた。
3人のキープレイヤーがくしくも同じ「腰」を痛める緊急事態に面している三浦ベイスターズ。交流戦を機に捲土重来を期した直後のアクシデントはあまりに痛く、北陸でのジャイアンツ戦は連敗を喫した。苦しい状況だが、週末の甲子園からスローガン通りの「横浜一心」野球で窮地を脱してもらいたい。
写真・取材・文 / 萩原孝弘