ファイナリストは、復活ステージ勝者のマツモトクラブ、ZAZY、土屋、森本サイダー、吉住、寺田寛明、かが屋 賀屋、kento fukaya、高田ぽる子、ゆりやんの10名。今回から大会が芸歴10年以内と一新され、フレッシュな芸人が多く決勝に残った。さらに、審査員も麒麟・川島明、古坂大魔王、陣内智則、友近、ハリウッドザコシショウ、ホリ、マヂカルラブリー・野田クリスタルと、若手にとっても目標とする芸人が多く出演。磐石の体制で臨んだはずだが、何が起きたと言うのだろうか。
「まずは煽りVTR。ネタをする前に芸人の紹介をするのですが、そのほとんどが予選の様子を映しており、どんな風貌でやるのか、フリップ芸なのか、コント形式なのか、ネタバレになっていたのです。しかも、キャッチフレーズもZAZYには『リズム系フリップ怪人』、土屋には『妄走!ひとり言劇場』など、あらかじめどんなネタをやるのか分かってしまう内容。もちろん、このVTRは会場にも流れているので、ウケにも影響してくるわけです」(芸能ライター)
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特に、視聴者が気になったのは、審査員のコメントが非常に少なかった点。ネタ終わりに、一人しか聞くことができず、そのコメントも短かった。なぜ、審査員がその点数を付けたのか、どんなことを思ったのかを聞けないため、視聴者は、審査員の点数に疑問を感じ、中には批判をする人もいた。
「全ては放送時間が原因でしょう。他の賞レースであれば、2時間半から3時間台ですが、『R-1』は視聴率が取りにくいためか、2時間しか枠がとれなかった可能性が高いです。決勝3人を含めた13のネタを2時間に収めなければなりません。そのためには、スピード感溢れる進行をする必要があります。ダラダラするのもよくないですが、2時間は、あまりにも短いですよね。必然的に、審査員のコメントは少なくなるのは仕方ありません。賞レースで重要なのは、リセットです。審査員のコメントをしっかり聞く、出場者と司会や審査員とがやりとりする……ということで、一度ネタがリセットされます。もちろん、ウケ量が次の出場者に影響されるのですが、今回のように、流れるような展開になってしまうと、観る側も腰を据えてネタを楽しむことができないのです。時間に追われたMCの霜降り明星や、ほとんど出番のなかった待機ルームのおいでやす小田も気の毒でした」(同上)
最後に視聴者の反感をさらに買う出来事が起きる。優勝したゆりやんのネタを再度観るという時間があったのだ。これは事前に用意したものなのか、巻いてしまったばかりに急遽入れ込んだのかは不明。しかし、その時間があるくらいなら、審査員やゆりやんの話を聞きたかったという声がネットで非常に多いのだ。
芸人の運命を変える大会でもある『R-1』。製作側は、今回の反省をバネに、来年は最高の舞台を用意してほしいものだ。