今年、大会名をカタカナ表記(R-1グランプリ)に改題し、参加規定も芸歴10年以内に変更された『R-1』。『R-1ぐらんぷりクラシック』は、芸歴の関係で出られなかった11年目以上の芸人が対象の大会で、『M-1グランプリ2020』で決勝進出したウエストランド井口や、過去大会優勝経験のある中山功太など、総勢35名が参戦した。
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観客投票で見事優勝し、『MVP(エム・ブイ・ピン)』となった中村は、大阪で活躍する吉本興業所属のピン芸人。『R-1』で6度ファイナリストとなっている決勝常連組で、本大会では『「桃太郎」を彩る脇役たち』と題したフリップ芸を披露し、会場の爆笑をかっさらっていた。
大会終了後のオンライン会見で、胸中を問われた中村は「出場資格がなくなって途方に暮れていた時に、こういう大会を開いていただいただけでありがたいし、そこで(優勝を)獲れたっていうのも大きい。これでようやく『R-1』に一区切りつけて、次に進めるので、ホッとしたのが一番大きいです」とコメント。また、賞金50万円も嬉しいようで、「『R-1グランプリ2021』の賞金は500万円じゃないですか。でも、未来ある若手の500万円より、くすぶっている芸歴18年目の50万円の方が重いんですよ!」と熱弁。続けて、「50万円なら、ちょうど税理士つけなくても、自分で確定申告できそうじゃないですか」と述べて、記者を笑わせた。
そんな中村は、コロナで仕事が減り、第七世代ブームにも乗れず、仕事も月に10本程度の状況だという。「お金は生きるために必要でした」とポツリ。賞金は、生活費のほか、後輩への恩返しや、自分の体のメンテナンスに充てるとしつつ、「(副賞が)太巻100本ということで、今年は飢え死になしが確定した。飢え死にのスケジュールが仮で入っていたんですけど、バラシになりました」とユニークに例えた。
また、取材には今大会のMCを担当したザ・プラン9の浅越ゴエも同席。今回、司会をしなければ大会に出場する意向だったという彼は、本大会の振り返りを求められると、「(7日に開催される)『R-1』にプレッシャーかけたんじゃないかっていうくらい、めちゃくちゃ盛り上がりましたね」と語る。そんな中でも、中村のネタには爆発力があったとし、「みんな受けていたんで、(笑いの量は)突き抜けたとは言い切れないんですけど、心の中に訴えかけるようなネタだったから、票に結びついたんじゃないかなって思います」と総評した。
『U-NEXT R-1グランプリ2021』
3月7日(日)よる7時~9時
カンテレ・フジテレビ系全国ネットにて生放送(一部地域除く)
決勝進出者(当日ネタ披露順):
(復活ステージ勝者)、ZAZY、土屋、森本サイダー、吉住、寺田寛明、かが屋 賀屋、kento fukaya、高田ぽる子、ゆりやんレトリィバァ
MC:霜降り明星、広瀬アリス
審査員(五十音順):麒麟 川島明、古坂大魔王、陣内智則、友近、ハリウッドザコシショウ、ホリ、マヂカルラブリー 野田クリスタル