佐藤は昨年のドラフト指名直後から外野起用が基本線とされていたが、首脳陣はここまでの実戦11試合中、4試合で佐藤を三塁スタメンで起用。今回の番組で掛布氏は佐藤の三塁守備の印象や、シーズンでも三塁に固定すべきと考える理由などを語った。
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当初は佐藤のことを「もうちょっと守備は雑な選手なのかなと思っていた」という掛布氏。ただ、春季キャンプ、実戦でのプレーを見るにつれ「腕のハンドリングも柔らかいし、送球が大山より安定してる(ように感じる)」と評価を改めたという。
掛布氏は続けて、「左打者というのは左(から右)に(体を)切るが、三塁線もこっちに(同じ方向に)切る。だから(左打者の佐藤は)三塁線に強い三塁手になれる可能性は大いにある」とコメント。左打者にとって三塁は体の使い方に共通点がある守備位置のため、佐藤も三塁に固定する方がより守備が安定するのではと指摘した。
佐藤を三塁起用する場合は正三塁手・大山悠輔を動かす必要があるが、この点について掛布氏は「大山は(打球・送球を)捕る技術は素晴らしいものがあるので、一塁に回って右(一塁線)の守備を固めることも優勝への一歩だと思う」と発言。捕球能力に優れた大山は一塁に回し、一、三塁線を抜かれない守備を敷けば優勝争いを有利に戦えるのではと語っていた。
今回の番組を受け、ネット上には「左打者だから三塁が適してるって見方は興味深い」、「現役時代の掛布は左打ちのサードだったから説得力がある」、「確かに左打者のスイングと三塁線の打球処理は、どちらも体が左から右に動くな」、「去年は大山の暴投で勝ち試合逃したゲームもあったし、コンバートしてみるのも一手かもしれない」といった反応が多数寄せられている。
実戦11試合で「.366・2本・9打点」という打棒に加え、守備でも注目を集めている佐藤。チームは5日からオープン戦に突入するが、首脳陣は今後どのように佐藤の起用法を固めていくのだろうか。
文 / 柴田雅人