2.6東京・新宿FACE大会で、ジュリアはこう投げかけた。
「どうでもいいけど、そんな甘いもんじゃねーぞ。アタシとやるんだったら、オマエはオンナの命を懸けられるのか?髪の毛、懸けれるのかよ?私は、いつだって真面目にやってますよ。ねえ、私たち何回も何回もやってさ、普通にやるんじゃさ、誰も面白くねーんだよ。まあ一晩じっくり部屋の片隅でビビりながら考えて、明日にでも答え待ってるよ」
翌日行われた東京・新木場1stRING大会で、ジュリアはさらに挑発した。
「たむ、いまのオマエとシングルマッチ……よく言うよな。オマエは『地獄からはい上がってきて、はい上がってきたときにやる』って、私はオマエとそういう約束した。この期間、オマエはなにを残したんだよ。なにを残したんだよ!私のポスターに落書きしたくらいだろ?笑ってんじゃねーよ。なぁ、それでも私とやりたいってんだったら、恥ずかしくもなく、ジュリアの首を狙う、オマエはそう言った。それでも私とやりたいんだったら、宇宙一の?アイドルレスラー?オマエにとってはその髪の毛は大事だよな。その大事な、大事なものを懸ける覚悟があるならオマエとシングルマッチ、やってやったっていい。あぁ?」
たむは「一晩考えることもなかった。アンタとやれるんだったら、鼻の骨だろうが、奥歯だろうが、髪の毛だろうが、何だって懸けてやってやる。丸坊主になって、宇宙一ブサイクなアイドルレスラーになったって構わない。アンタとやれるんだったら、なんでもするよ」と髪切りマッチを受諾。
ジュリアは「分かったよ、オマエの覚悟は。せっかくなら舞台は日本武道館。この大会、岩谷麻優vs世志琥の同期対決、林下詩美vs上谷沙弥の赤いベルト戦、そして、ジュリアvs中野の敗者髪切りリマッチ。この3つの中でどの試合が一番メインにふさわしいのか、お客さんも考えてみてください。ロッシー小川も考えてみてください。私はそこに立つことを希望するよ」とロッシー小川エグゼクティブプロデューサーにメインで組むよう直訴した。
たむは「ジュリアだって、全てを懸けるでしょ?これまで築いてきた1年間の功績、女の命も、そのキレいなキレいな髪の毛、すべてを失っていい覚悟があって、言ってるんだよね?」とジュリアに尋ねると「私は過去がどうだろうと構わない。いま、いま熱くなれるんだったら、私はそれでいいよ。あるよ、覚悟」とこれにしっかりと応えた。
たむはジュリアが保持する白いベルトことワンダー・オブ・スターダムへの挑戦も訴えているが、2.13東京・後楽園ホール大会でスターライト・キッドの挑戦を受けることが決まっている。この試合で防衛するようなことがあればベルトが懸けられる可能性もあるだろう。
ジュリアとたむは好勝負を繰り広げてきたが、ジュリアが全勝しており、たむにとっては崖っぷちの挑戦。昨年のプロレス大賞も受賞し、カリスマ性も備わってきたジュリアに隙はないが、たむも新ユニット、コズミックエンジェルズを立ち上げただけに、相当な覚悟で試合に臨むはず。試合順も含めて今後の展開が気になるところだ。
(どら増田)