セミファイナルはチャンピオン拳王に、村上和成が挑戦するGHCナショナル選手権試合。殺伐とした前哨戦を展開していた2人だけに危険な闘いになるのではと注目が高まる中、シングルマッチが実現した。
試合は、拳王が掌打のラッシュで仕掛けると、村上も得意のグラウンドで応戦。予想通り刺激のあるしびれる展開になった。拳王のナックルでダウンを喫した村上は顔色が変わり、パンチを次々と打ち込んでいく。拳王の掌打にカウンターの左ストレートを合わせた村上だったが、拳王は一瞬の隙を逃さずに、スリーパーで捕獲。一度は逃げられたが、掌打を決めると再びスリーパーで捕獲し、村上を締め落とすとレフェリーが試合を止めた。
試合後、防衛に成功した拳王の前に現れたのはM'sアライアンスの船木誠勝。桜庭和志、村上に続いてまたもや総合格闘技色の強い選手が目の前に現れた。
船木は「次のタイトルマッチ、自分と勝負をしてくれ」と挑戦表明。すると拳王は「プロレスラー=最強という体験をし続けてきた船木誠勝。挑戦、受けるに決まってるだろ。最強の称号を日本武道館大会でいただきます!」とこれを受諾。バックステージで拳王は「面白い相手、試合してたらすっげえ楽しかった」と村上戦を振り返ると、船木の挑戦表明について「プロレスラー=最強を体現し続けてきた船木誠勝を日本武道館で倒して俺が最強になってやる」と2.12東京・日本武道館大会での対戦を明言した。
船木は「去年、桜庭選手とやったのを見て、自分もやらなきゃなと思ったのがひとつ。M'sアライアンスで一段上に行きたい。武道館で武藤さんがベルトに挑戦しますんで、2人でベルトを獲るというのがひとつのイメージ。(拳王は)今一番乗ってる30代、自分もまだ動ける。今年しかないという気がする。今のタイミングが一番いいんじゃないかと」と挑戦表明に至った理由を語っている。
これを受けてノアは、2.12日本武道館大会での両者のタイトルマッチを正式決定。1.31東京・後楽園ホール大会では、船木誠勝&田中将斗と拳王&征矢学の前哨戦も決定した。田中と拳王の絡みにも注目だ。
◆プロレスリング・ノア◆
『HIGHER GROUND 2021』
2021年1月23日
大阪・エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)第2競技場
▼GHCナショナル選手権試合(60分1本勝負)
<王者>○拳王(9分40秒 レフェリーストップ)村上和成●
※スリーパーホールド
※拳王が4度目の防衛に成功
(どら増田)