橋下氏は1月14日のツイッターで、「政府が出す緊急事態宣言と各地域が独自に出す緊急事態宣言が入り乱れて最悪な状況。それは両方とも同じこと(要請)をやれるから」と書き込んだ。続けて、「本来、緊急事態宣言とは、それを出さなければ平時ではできないことをやるために発するもの。本来は有事のものなのに、日本の緊急事態宣言は平時のことしかできない」と書き込んだ。
確かに、橋下氏が指摘する通り、緊急事態宣言という言葉の重さの割には、ロックダウンなどを含む厳しい行動制限が課されているわけではない。昼間や休日などに人の出歩きは続いているわけで、新型コロナウイルスの感染抑圧の効果がどれだけあるかは疑問だ。
ネット上でも「何か、緊急事態宣言慣れしちゃってますね」「結局、グダグダでダラダラ感があります」「政治家も専門家も国民に甘えすぎ」といった厳しい言葉が並んだ。
>>橋下徹氏の「中国が感染抑制に成功している」持論が賛否 「中国だけではありません」反論も<<
さらに、「去年から橋下さんがずっと言われてきた特措法と道州制出来ないものですか」といった声も聞かれた。橋下氏はかねてよりツイッター上で、コロナ対策には根拠のある法整備、道州制単位の感染対応病院のハード整備などを訴えてきた。こうした具体的な部分がないがしろにされ、文言だけの「自粛要請」「緊急事態宣言」が独り歩きする状況は無意味に等しい。
法律と行政の専門家の観点から、政府対応に的確な批判を加える橋下氏の言葉は、これからも注目を集めて行きそうだ。
記事内の引用について
橋下徹氏のツイッターより https://twitter.com/hashimoto_lo