会見の冒頭、湊通夫球団社長が「歴史的なドラフト(と言われるよう)になってほしいと思う」と選手たちにエールを送ると、中嶋聡監督は「2年連続最下位は、ここにいるメンバーは関係ない」と高校生が中心ながら、ドラフトで指名した選手たちが新たな「戦力」であることを強調。監督就任後、初の公開会見だったこともあり、監督自身も緊張していたようだ。
支配下で指名された選手の中で、高校生とは思えぬ猛アピールをしたのが、明石商業高からドラフト3位で指名された来田涼斗外野手だ。オリックス・バファローズJr出身の来田は「小さい頃からの夢が叶ったという事と、もう1つの夢であるバファローズのユニフォームを着て試合ができるように、早く一軍に上がれるよう頑張りたいです」と語ると、自身のアピールポイントとして「積極的な走塁と長打力が持ち味だと思っています。1番バッターでチームの勢いをつける事が出来る選手になりたいです」とリードオフマンの座を狙っていく気持ちを明らかにした。
目標にする選手を聞かれると、「吉田正尚選手のようなパワフルなバッティングをめざして、日本を代表するような選手になれるように頑張ります」と同じ外野手である吉田正尚の名前を出した。また、来田は「開幕一軍、1年目から打率3割」を目標に掲げており、近年の高校生は比較的「現実的」なコメントをする選手が多い中、この発言はかなりインパクトがあった。2011年の後藤駿太以来となる高卒で開幕一軍、開幕スタメンまでを視野に、合同自主トレと春季キャンプで猛アピールしてもらいたい。
プロで対戦したい選手は「教育実習で高校に来られたときに球を見て、すごいなと思った」という埼玉西武の松本航。松本と対戦するには一軍に上がるしかないだけに、来田にとってはこれもモチベーションの1つになっているのだろう。
(どら増田)