オリックスは、去就が微妙とされていたアンドリュー・アルバース投手と、アデルリン・ロドリゲス内野手を保留者名簿から外したため、両選手は自由契約になった。オリックスの補強事情にもよるが、再契約する可能性は低い。
今年が3年目のシーズンだったアルバースは、来日1年目の2018年には19試合に登板、9勝2敗の好成績を収め、先発ローテーションの左腕として、チームに貢献したが、昨年は13試合の登板にとどまり、2勝6敗と1年目の活躍とは裏腹の成績に。勝負をかけた今シーズンは、16試合に登板、4勝8敗でシーズンを終えた。10月24日の千葉ロッテ戦では6回2/3を2安打、無失点の好投を披露。「今日は調子自体も良かったし、その中でも特にスライダーが良かった」とアピールしたが、10月31日の日本ハム戦では5回1/3を6失点の内容で終えている。
アルバースは「2018年後半にケガをして以来、なかなか思うようなピッチングができず、自分自身、不甲斐ない思いもありました。しかし、今シーズンは体もほぼ100%に近い状態まで戻り、納得できる登板も増えました。チームとして優勝できなかったことが悔しいですが、例年とは全く違うシーズンとなった今年でも、ファンのみなさんの応援はいつも力になりました」とファンに対して感謝の意を伝えて帰国。他球団が興味を示すのか注目されるところだ。
今年1年目のロドリゲスは、7月10日の日本ハム戦でサヨナラホームランを放つなど、パンチ力の凄さは見られたものの、59試合に出場、打率.218、本塁打6、打点25と、一軍と二軍を行き来したシーズンを送り、シーズン終盤にアダム・ジョーンズ外野手が離脱し、チャンスを与えられたものの、好調をキープし続けたスティーブン・モヤ外野手に差をつけられてしまった。本人は「初めての日本のシーズンは、全てが自分の想像通りではなく、思い通りにいかなかった部分もありましたが、非常に良い経験になりました。今までに経験したことない事が多々あった今シーズンは学ぶことがたくさんありました。その中でも、来年もし戻って来られたらどのように準備をすべきかといった、来季に向けての良いアイディアも得ることができました。もしその一員に加えてもらえるのであれば、しっかりとチームの力になれるように、さらに強くなって、準備をして戻ってきたいと思います」と再契約に強い意欲を持っていたが、再び日本のプロ野球で勝負するのは厳しいだろう。
オリックスは、保留者名簿から外したトミージョン手術からリハビリ中の近藤大亮投手と、両側特発性大腿骨頭壊死症と診断された西浦颯大外野手の2選手とは育成で再契約し、容態の回復と再起を待つ。
(どら増田)