山下は今夏に大きく評価を上げた速球派の剛球右腕で、最速154キロの直球とドロップ気味のカーブが持ち球。甲子園球場で行われた合同練習会では打者5人に対し3三振を奪い猛アピール。今年のドラフト1位候補に急浮上していた。担当の縞田拓弥スカウトは「将来性抜群の大型右腕。MAX154キロを誇り、ストレート・カーブともにキレ味抜群。将来、日本のエースになる存在」と太鼓判を押している。
オリックスは近畿大学の佐藤輝明内野手を1巡目で指名したが、阪神、ソフトバンク、巨人と重複の結果、阪神に敗れ、外れ1位で山下を単独で指名した。福良淳一GMは「高校生の中ではトップクラスの投手を取れた」と大満足。中嶋聡新監督も「スケールの大きい素晴らしい投手。即戦力と言えませんが、将来、必ずエースになると思っている。来年すぐという気持ちはないですが、2、3年後にはエース級の投手だと思ってます。そのまま、今のスケールの大きさを、このチームで出してほしい。待っています!」と期待を寄せた。
仮契約を終えた山下は「仮契約は、今までにない雰囲気で緊張もありましたが、楽しむことができました。「12」という、いい背番号をいただきとても嬉しいです。これから不安もありますが、期待に応えられるように頑張っていきたいと思います。将来的には日本シリーズなど、大きな舞台で活躍できるような投手になりたいです」と語り、大舞台を目標にプロ生活をスタートさせることを明らかにしている。
チームとしては、エース山本由伸の次の世代の代表として、山下を育成させていきたいところ。今年のドラフトは中長期的に強いチームにしていくために、将来性のある選手を育成を含めて指名していることから、春季キャンプではファームでの競争も見逃せない。
(どら増田 / 写真は球団提供)