中嶋新監督は1969年3月27日生まれの51歳。秋田県出身。87年に鷹巣農林高から阪急にドラフト3位で入団。97年まで阪急・オリックスに正捕手として在籍し、98年に西武へ移籍。松坂大輔のデビュー戦のマスクを被った。2003年には横浜、04年には北海道日本ハムに移籍。日本ハムでは07年からコーチも兼任し15年、46歳まで現役を続けて、最後の阪急戦士となった。
引退後は日本ハムのチーム統括本部・GM特別補佐に就任。メジャーリーグのサンディエゴ・パドレスにコーチ留学、マイナーリーグを巡回し、スカウト活動も行った。18年に一軍バッテリー兼作戦コーチとして現場復帰すると、19年には21年ぶりに古巣オリックスの二軍監督として復帰。来シーズンからプロデビューした球団で監督を務める。
中嶋新監督は「正直、荷が重いと思いますし、不安もたくさんありますが、このチームをどうにか強くしたい、このチームで勝ちたいという気持ちで受けさせていただきました。勝てるチームにするということは簡単なことではないです。何からというよりも根本的なところから、基礎の基礎からやっていきたい。そこに特効薬というものはないと思っていますので、それがいつか実を結んでくれたらと思います」と2年連続最下位のチームの再建を誓った。
チームに足りないものについて「バッティングのところでいうと勝負強さがほしいですよね。ピッチャーだったら一球の重みというところをもっと知ってほしい。そういったところが足りないので、どうやったら底上げできるのかを考えていきたいです。今年、途中からでしたが一軍を経験してみて、自分のチームの力を把握することはもちろんですが、相手チームの戦い方、力を測ることができたということは収穫だと思います」と今年の課題と収穫を口にした。
どういうチームにしたいか、との問いには「やはり勝てるチームにしていきたいです。そこに向かって全力でやる選手を使っていきたいと思っています。このオフをどういう悔しい思いで過ごすかが大事です。そこを選手自身で考える力が必要ですし、そういったことを伝えていきたいと思います」とした。
選手とのコミュニケーションについても言及。「同じしんどい思いをするのでも明るくいきたい。そういう点でも元気よくというところはやっていきたいと思います。来年こそ、ファンのみなさんと共にいい思いをしたい。その過程をみなさんには見ていただきたいと思います」とファンに呼びかけた。
球団ではシーズン終盤から新体制への移行に向けた準備や調査を進めている。今年秋季キャンプはないが、秋季練習で新体制が本格的に始動している。
(どら増田)