今年のオリックスでは、ブランドン・ディクソン、アンドリュー・アルバース、タイラー・ヒギンスの投手陣、アダム・ジョーンズ、アデルリン・ロドリゲス、そしてモヤの野手陣と6名の外国人選手が、一軍のベンチ枠を争う形となり、一軍登録されながらも枠の関係でディクソンやヒギンスを休ませなければならない日が多々あり、後ろを投げられる日本人投手陣が怪我で離脱したことで、それが試合終盤の逆転劇を許す原因にもなっていた。
現役のメジャーリーガーとして実績のあるジョーンズは二度の離脱はあったものの、一軍には固定されていたため、春季キャンプから2年目のモヤと1年目のロドリゲスによるレギュラー争いが繰り広げられ、オープン戦では打率.267、本塁打0だったモヤが二軍スタートとなっている。しかし、ジョーンズの離脱や、ロドリゲスの不振により、二軍で腐らずにチャンスを待っていたモヤに声が掛かるようになり、9月は打率.278、本塁打6の活躍。10月は打率.263、本塁打4、そして11月は5試合しかなかったが、打率.368、本塁打2と、僅か3か月でシーズン終了まで主軸として猛アピールに成功。中嶋聡監督代表も高く評価しており、来年も再契約が濃厚だ。
モヤは「今年はコロナ渦で長いシーズンとなりましたが、個人的には一軍に呼んで頂いてからは、良いコンディションを保つ事ができましたし、チームの勝利に貢献できるようなプレーができていたと思うのでよかったです。今日から帰国しますが、まずは家族とゆっくり過ごしたいと思います。この長い1年もまた、精神的に私を強くしてくれましたし、1年間戦い抜く事ができて嬉しいです」と充実した1年だったことを明らかにしている。
モヤがシーズンの頭から、今シーズン終盤に見せた活躍をすれば打線も確実性が出てくるだけに、来年はさらなる飛躍に期待したい。
(どら増田)