両選手を担当した佐藤真一スカウトは、宇田川について「ゆったりしたフォームから角度のあるストレートは150kmを超える。落差の大きなフォークボールでも三振が取れ、今後の伸びしろを大きく感じる投手」と評価し、佐野については「広角打法の中距離ヒッター。走守のレベルが高く、将来的にはレギュラー争いも期待される好素材」とファームで活躍した上で、支配下登録への昇格に期待を寄せている。
宇田川、佐野ともに、支配下ではなく育成指名の場合は「拒否」の可能性も示唆していただけに、入団に至るかどうか注目されていたが、2人ともスッキリと晴れやかな表情を浮かべており、既にプロ入りへ気持ちの切り替えが出来たようだ。
仮契約終了後、宇田川は「仮契約が無事終わりほっとしています。セールスポイントでもあるストレートと落差のあるフォークでしっかりとアピールして、1日も早く支配下になり、1年目から一軍で投げたいと思っています。同世代の山本由伸投手など、いいピッチャーがたくさんいるので、超えられるように日々成長していきたいです。佐野如一と二人で一軍で活躍できるように頑張ります!」と1日も早く支配下登録され、一軍のマウンドに立つと宣言。
佐野は「仮契約を終えて、早くオリックスのユニフォームを着てプレーしたいという気持ちになりました。自分はバッティングやリーダーシップを評価していただいていると思うので、初日からしっかりとアピールしていきたいと思います。吉田正尚選手を始め、素晴らしい選手がたくさんいるので、見て、聞いてレベルアップしていきたいです。宇田川と二人で切磋琢磨して頑張っていきます!」と語り、チームの主砲である吉田正尚の名を出して、どんどんアピールしていきたいという。
宇田川は背番号013、佐野は015が与えられた。今年の大下誠一郎を始め、一昨年、榊原翼が支配下登録されてから、育成の選手が支配下登録される確率は高くなった。オリックスは福良淳一GM体制のもと育成に力を入れているだけに、ファームで実績を残せば仙大コンビが一軍で揃って活躍する日も遅くはないだろう。
支配下で指名されなかった悔しさを糧にして、大活躍することを期待したい。
(どら増田 / 写真は球団提供)