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愛之助はこの日、自作の落款を持参。「ステイホーム期間に落款を彫るというのはいいんじゃないかって思って作ったんです。本来は愛之助という文字を彫るのがオーソドックスなんですが、(先生に聞いたら)文字の間を彫るのが通だっていうので、それに挑戦しました。自分の文字の周りを彫るのは難しくて、何とかいろんな道具を使って彫ることができました」とにっこり。
落款作りがステイホーム期間のいい気晴らしとなったようで、「結構時間が掛かったんですけど時間を忘れます。楽しかったです。今までは何かを製作しようという時間はなかったんです。また、改めて自分を見つめ直す時間ができました。非常に有意義でした」と振り返る。
コロナで休止になっていた歌舞伎も再開された。愛之助は「この世の中の状態で舞台を開けてもいいのだろうか、初日が近づくたびに自問していたんです。でも、いざ幕が開いた途端、ものすごい拍手。座っても鳴り止まない。聞いたことがない拍手で、涙を流しそうになりました。感動しました」と初日の舞台が忘れられない思い出になった様子。「涙を流しているお客様もいて、こういうことを力にして僕らも頑張っていかないといけないと思いました」と話した。
ドラマなどでは、一期一会を大切に共演者と接しているともいい、「歌舞伎以外だと初めてお会いする方が多いです。それでコミュニケーションを高めていいお芝居を視聴者に届けていくことを大事にしています」と俳優としてのこだわりを語る。また、大ヒットしたドラマ「半沢直樹」(TBS系)が終わったことにも触れ、「ひと段落つきました。落ち着きました」とコメントして笑顔を見せていた。
(取材・文:名鹿祥史)