同戦に先発した藤浪は、初回にいきなり広島・鈴木誠也に先制3ランを被弾。その後2、3回は無失点で抑えるも、「5-3」と逆転した4回に一死満塁のピンチを招いたところであえなく降板となった。
その後2番手の馬場皐輔が2点を取られてしまったため、藤浪は「3.1回5失点・被安打5・2四球」という内容に。チームは点の取り合いを制し広島を下したが、藤浪自身は3戦連続勝ち星なしという結果に終わった。
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同日放送の『プロ野球ニュース 2020』(フジテレビONE)では、元阪神・江本孟紀氏、元巨人・斎藤雅樹氏ら球界OBが藤浪の投球についてコメントしている。番組に生出演した江本氏は、「(力の入れ具合が)一定(に)するように、もう少し力を抜いて(投げるべき)」とコメント。力で押そうとするあまり力配分がバラバラになっているため、力を抜いて投げた方が安定するのではと指摘した。
番組に電話で生出演した斎藤氏も「(力が)常に入っている感じがする。(力を)抜く間を作るともうちょっといい(投球になる)のかなという気はする」と、力が入り過ぎだという江本氏の意見に同調している。
同戦の藤浪については、ネット上にも「確かに速球一辺倒で緩急が全く使えてない感じはする」、「速い球ばっかで押すのにもさすがに限界がある、遅球系の球種を増やした方がいい」、「球速はそれなりに出てるから、緩い球を織り交ぜれば投球の幅は広がりそうだけどなあ」、「3戦連続で白星が無いわけだし、一旦起用を止めて二軍で再調整させた方がいい気がする」といった反応が多数寄せられている。
「同戦の藤浪はストレート、カットボール、フォークの3球種を投じていますが、それぞれの平均球速はストレートが『152.7キロ』、カットボールが『134.5キロ』、そしてフォークが『142キロ』。いずれの球種も球速自体は出ていますが、球速差があまりないがゆえに打者に見極められやすくなっているという点は否めません。そのため、江本氏や斎藤氏が指摘するように力を抜いて投げる、具体的にはチェンジアップやカーブのような球種を取り入れ緩急を使った投球をした方がいいのではと考えるファンも少なくないようです。チェンジアップについては昨秋キャンプで元中日・山本昌臨時コーチから教わったと伝えられていますので、採用の価値は大いにあると思いますが…」(野球ライター)
試合後、チームの矢野燿大監督は「今すぐちょっと答えは出ないので、考えます」と今後の起用に含みを持たせていたが、翌14日に一軍登録を抹消された藤浪。残りのシーズンで一軍に戻れるかどうかは、新球種習得を含めた二軍での取り組みに大きく左右されそうだ。
文 / 柴田雅人