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矢野監督、藤浪一軍昇格に歯切れ悪く…本人は奮起も望み薄のワケ 昇格しても出番なし?

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藤浪晋太郎

 一軍昇格を懸けた今回の先発登板には、何かウラがあるのでは?

 二軍調整中の阪神・藤浪晋太郎が7月14日のウエスタン・オリックス戦に先発する。その内容次第では一軍昇格もあり得るというのは既報通りだが、これまでとは少し様子が違う。「熱量」が伝わって来ないのだ。

 「前回5日に好投し、『この調子なら』と前向きな声が出始めたんです。7、8イニング、100球前後を投げるのが必要条件だと聞いています」(在阪記者)

 当の藤浪は前々日(12日)にブルペンで変化球を交え、約60球を投げ込み、「(昇格は)首脳陣の方の判断。意識しないっていうことはないですけど」と、“ちょっと控え目”。矢野燿大監督のコメントも意味シンだ。

 「(1軍に)上げようっていう選択肢は十分になって来る」(13日)

 昇格の選択肢? 額面通りなら、14日の登板は昇格テストではなく、一歩後退して、その内容・結果次第で考えるかもしれないという意味だが…。

 この藤浪の調子が上向きになって来たのと前後して、一軍の投手事情も少し変わってきた。

 「クローザーの藤川球児が右肩の不調で離脱し、当面はスアレスと岩崎優に代役をさせるつもり。中継ぎで好投してきた2人に9回の最後のマウンドを任せるとなれば、中継ぎ投手の頭数が足らなくなります」(プロ野球解説者)

 藤浪の昇格テストに先立ち、矢野監督は伊藤和雄、馬場皐輔両投手の一軍昇格を決めている。両投手ともリリーフタイプであり、特に伊藤和は矢野監督が二軍指揮官だった2018年のファームのセーブ王だ。馬場に対しても、こんな情報が聞かれた。

 「二軍選手の状態は一軍に報告されています。中でも、矢野監督が注視していたのは馬場でした。ここまで二軍戦1試合に投げ、無失点。リリーフタイプの島本、守屋の状況も詳しく聞き直していました」(前出・同)

 12日に一軍合流したガンケルにも、意味シンな指示が出ていた。練習はリリーフ陣と一緒だったのだ。今さらだが、先発とリリーフは同じピッチャーでも、シーズン中の練習が大きく異なる。リリーフは試合に出る、あるいは、連投を前提に調整しているので、体のキレや疲労を残さないため、短時間での集中練習が一般的だが、先発は違う。次の登板日を見越してランニングや遠投だけ、キャッチボールの距離を変えるなど日によって、練習メニューが異なる。

 先発要員として獲得したガンケルをリリーフで使うということは、「一軍の先発投手は飽和状態」。つまり、藤浪が帰って来る場所はないということだ。

 「8月に入れば、9連戦が予定されています。6人の先発投手を『中6日』の等間隔で回すとしたら、9連戦の7試合目に先発投手がいません。そこで藤浪が出て来ることも考えられますが。6人の先発投手たちに『中5日で調整しろ』と事前に通達すれば、問題はありません」(球界関係者)

 矢野監督がいつになく、回りくどいコメントを発した理由は、この辺にありそうだ。関係者によれば、藤浪はメンタル的に前向きな気持ちになっているそうだ。「好投しても、チーム事情で昇格は厳しい」と、ハッキリ言えなかったのだろう。仮に昇格したとしても、登板の機会はなさそうだ。いっそ、藤浪にリリーフをやらせてみるのはどうだろうか。(スポーツライター・飯山満)

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