元阪神・井川慶氏、元ソフトバンク・川崎宗則氏と共に、今回の番組にゲスト出演した斉藤氏。斉藤氏と井川氏が共に20勝を達成した2003年シーズンの投球や、唯一投げ合った同年の日本シリーズ第1戦についてトークを展開した。
話題となったのは、ダイエー時代の2001年シーズン開幕戦後にあったという就任7年目の王監督とのやりとり。リーグ2連覇を果たした2000年にプロ初勝利を含む5勝をマークしていた斉藤氏は、3連覇を狙う翌2001年の開幕戦に3番手として起用される。しかし、アウトどころか1球もストライクを取ることができないまま、2四球を出した時点で即降板となってしまった。
すると、斉藤氏は試合後に王監督から監督室に呼び出され、「お前はそんな髪型してる暇あるのか!今すぐ切ってこい!」と激怒されたとのこと。当時の斉藤氏は「金髪の坊主にして剃り込み入れたりとか、髪の毛をいろいろいじってた」というが、王監督はだらしない身だしなみが投球にも表れていると斉藤氏を厳しく叱責したという。
王監督から叱責された後すぐに、美容室で髪を短く切ってもらったという斉藤氏。翌日球場に入ると王監督は「おはよっ!」とフランクに言葉をかけてきたといい、「(引きずらずに)切り替えてもらって助かった」と語っていた。
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斉藤氏が明かした王監督の激怒エピソードを受け、ネット上には「あの王さんがそんなにキレるなんて意外」、「すごく気が優しそうな雰囲気なのに想像つかない」、「それだけ当時の斉藤の姿勢が目に余るものだったってことなのか?」といった驚きの声が多数寄せられている。
一方、「最近の子は知らないだろうけど、昔の王さんは結構厳しい人だったよ」、「監督時代を知ってる身からすると、いつもニコニコしてる今の姿の方が違和感ある」、「当時はずっと弱かったチームがやっと強くなってきた時期だから、王さんも弱い時代に戻らないようにより必死だったな」といったコメントも複数見受けられた。
「現在はソフトバンク球団会長という立場で現場を温かく見守っている王氏ですが、監督時代は主力でも特別扱いをせず、一切の妥協を許さない厳しい態度で知られていました。王氏の指導の下で2004年に三冠王を獲得するなど開花した松中信彦氏は、『何であの真っすぐを打たないんだ!』と口すっぱく言われ続けていたことが過去の報道などで伝えられています。また、王政権下のチームで4番を張った小久保裕紀氏も、ある試合で報道陣に投げやりなコメントをした翌日に王氏から『このコメントを読んでファンは何て思う?お前は分かっているのか!』とカミナリを落とされたことをインタビューなどで明かしています」(野球ライター)
番組内では川崎氏も「星野監督より怖かった」と、2008年北京五輪で共に戦った“闘将”星野仙一さんより厳しい監督だったと評された王監督。今とはかけ離れた姿勢に驚いたファンも少なくなかったようだ。
文 / 柴田雅人