話題になったのは、『スカッとジャパン』の人気企画「ファミリースカッとシリーズ」の最新作「家族も知らなかった母の素顔」であった。
「家族も知らなかった母の素顔」のストーリーは、以下のようなものであった。
ある家庭で、年老いた母親(演:中尾ミエ)が病気のために亡くなった。葬儀費用は約100万円ということで、残された子供たちは母親の貯金通帳を確認。だが、母親の貯金は底をついており、長男(野村宏伸)が代表して葬儀代を支払うことになった。ただ、疑問は残る。母親は生前、子供たちに対し、「お金がない」と話しており、会えば必ず数万円のお金をせびっていたからだ。
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ギャンブルや趣味などに使った形跡はなく、「いったい母は何に金を使っていたのか」と疑問を抱きつつ、葬儀が行われた。最初は身内だけの葬儀になると思いきや、しばらくして弔問客として大勢の若者がやってきたのだ。
実は母親は、子供たちに隠れて地域のボランティア活動をしており、困っている人たちの相談や援助を行っており、せびっていたお金は全てボランティア活動に充てていたのである。子供たちは母親が生前、「人間はお金ではなく人と人との絆が大切」と話していたことを思い出し、改めて母の偉大さに気が付く……というお話だった。
スタジオでは、このVTRを見た柴田理恵、若槻千夏ら涙を流しており、柴田は「私もこういう人になりたい」と感激していた。
ところが、ネットではこのVTRの放送直後、「全然スカッとしない」というツッコミが相次いでいた。
特にやり玉に挙がったのが、母親の子供たちからお金をせびっていた点で、「自分のお金なら美談になるけど、子供からせびったお金でボランティアって……」、「全然スカッとしないしモヤモヤだけが残っている」「仮に作り話としても、もうちょっと頑張ってほしい」という声が相次いだ。
確かに、「家族も知らなかった母の素顔」は年老いた母親役を中尾ミエ、その息子役を野村宏伸という実力のあるキャストが演じており、雰囲気は確かに感動ドラマらしさはあるのだが、内容はかなり「隙だらけ」だったと言うほかないだろう。
週に一回、ショートドラマを何本も作る『スカッとジャパン』。その制作体制は頭が下がる思いだが、そろそろネタ切れが心配されそうだが……。