問題となっているのは、この日の冒頭、新型コロナウイルス関連について報じていた際のあるテロップ。番組では、2日夜に初めて「東京アラート」が発動されたことを取り上げたほか、再び増加傾向に見られる新規の新型コロナウイルス感染者について、一定の割合が夜の街関連で、約半数が新宿エリアの飲食・接客業関係者という小池百合子都知事の会見を紹介し、「東京アラート」発動前後の新宿の街の様子を収めたVTRを流していた。
しかし、そのVTRの中で「新宿二丁目のあるゲイバー」を取り上げ、ママや従業員がマスクを着用していないと紹介。理由について、「普段のパフォーマンスができないんだったらやる意味ないのかなって。来てくれた方に申し訳ない」と話したり、チーママも、普段行っているキスなどのサービスはやめているとしつつ、「でも、やっぱりチューしたいじゃん!」と主張している場面が報じられていた。
ところが、このVTRには、右上にテロップで「『東京アラート』発動も…ゲイバー“マスクせず”接客」と記されていたことから、新宿二丁目で働く人たちを中心に、「感染症対策をちゃんとやっているお店が大半の状態なのにも関わらずゲイバーってくくりにするのひどい」「個人の対策意識の低さとゲイを結び付けないで」「ゲイバーというくくりで紹介すると風評被害呼ぶ」という批判の声が上がっている。
実際、番組側が「ゲイバー」と表記したため、ゲイバー全体への批判の声も少なからず見受けられる事態となっている。感染者の多くが夜の街の関係者から出ているとは言え、ほとんどの店が感染症対策に万全を期している以上、あたかもゲイバー全体が新型コロナウイルス対策を怠っているという誤解を与えてしまう表記に対し、当事者から批判の声が上がってしまうのは仕方がないことなのかもしれない。