都知事選は、弁護士の宇都宮健児氏が先に出馬表明を行っており、リベラル層の票を食い合ってしまうのではないかという懸念や批判もある。だが、山本氏は記者会見でも記者から同様の質問が向けられると、「むしろ小池さんの票を削れる」と反論した。また、自身の知名度が選挙に行かない、興味を持たない層の掘り起こしにも役立つのではないかとも話していた。さらに、東京オリンピック・パラリンピックの中止を公約に掲げ、「やれるやれる詐欺」といった歯切れの良い“山本太郎節”も飛び出した。
こうした動きに、「今回は無風選挙だと思っていたけど、いよいよ面白くなってきたな」「当選は厳しくとも何位になるかは要注目」「確かにオリンピックは中止でいいと思う」といった肯定的な声が聞かれた。
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一方で、政治の師匠とも言える小沢一郎氏が野党統一候補に山本氏を立てようとしたが、本人が無所属での立候補を望まず、決裂したといった報道も一部では出ているため、山本氏の出馬はやはり混乱を与えるだけではないかといった否定的な声もある。
元東京都知事の舛添要一氏は、同日のツイッターで「今回はコロナで街頭活動が困難、有権者が感染を恐れて投票に行かないなど無党派向けの候補にはマイナス。野党票も宇都宮候補と割れる。これで再選がさらに固まった小池都知事がほくそ笑んでいる」と懸念を表明。舛添氏の前に都知事を務めた猪瀬直樹氏も、「東京五輪中止とか否定形から入る人物は無責任で信用できない」と五輪中止を公約に掲げる山本氏をバッサリと切り捨てた。
一部のネットシーンでは盛り上がっているものの、元都知事の2人がそろって否定的な見方を示した山本氏の出馬は、都知事選にどのような動きをもたらすのか。要注目といったところであろう。
記事内の引用について
山本太郎氏のツイッターより https://twitter.com/yamamototaro0
舛添要一氏のツイッターより https://twitter.com/masuzoeyoichi
猪瀬直樹氏のツイッターより https://twitter.com/inosenaoki